「コロナ」は禁句⁉
教室で授業が始まっても寝ている男子生徒に、「おい、コロナにでも罹ったのか。」と声を掛けたら大騒ぎになってしまった。笑い声とともに「先生、それは言っちゃいけません!」としたり顔でいさめる奴ももいる。まるで差別語かなんかのようにとらえている。ジョークにしてはいけないことだというのが共通認識なのだろうか。そういえば、マスク拒否で飛行機を不時着陸させてしまった男のことが朝TVで報じられていた。いくら合理的でないとしても、マスクくらいかけてもいいじゃないかと思うが、両者とも、なにか問題を表面的外面的にとらえすぎていて、ちゃんと考えていないみたいなのが嫌だ。新型ウイルスを「コロナ」と名付けたことではなく、未知の恐怖を、できるだけ触るまい触れるまいとしているような気風が腹立たしい。言葉刈りで済む問題ではなかろう。
そんなことを考えながら、言葉を柔軟に使うエクササイズを作った。「二値思考」をやめて、「多値思考」で会話したいものと。たとえば、「コロナ禍対策には自粛しかない。」とか、「トランプは黒人差別主義者だ。」とかを、もっと柔軟な発想の文、事実に即したきめ細かい文に書き換える練習問題だ。あなたならどう書き換えますか。