KEIKO KOMA Webサロン

光り輝く現存在


東京での3日間の講座およびサロンをありがとうございました。3日間を通じて、受講2日目の「光」と、「存在」の関係が明確となり、いだき受講生として「現存在」で生きることが、人類の先をつくることにほかならないと感じました。

1日目の存在論では、存在了解や現存在についてのお話しをお聞きし、何よりも自身の「存在」が先にあることに気づかされました。まず、講座2日目の「光」が、意識や観察、対象にもならない状態としての「存在」であり、自分の存在から生きている状態が「現存在」であると認識を新たにしました。そして、コンサートについても、先生は、ことばでは表現できないご自身の存在を、ピアノで表現し、徹底的に「現存在」になり切ることで、世界を変えるための活動をされていると認識を新たにしました。

一方で、デカルトの哲学に象徴されるように、社会が、「現存在」を中心とする本来の生き方とは逆の状態にあるとのお話しは、これまで自分が何かに嵌る時の状態を、適切に表している内容であると感じました。自身の存在ではなく、事物的存在を中心にしてしまうことや、日常で使われている言語により自己を規定しまうこと、学習や自分の思い込みにより観念が刷り込まれいること、さらには、相手が要求する答えを、そのまま返答することなどの全てが、自己の存在を否定しかねないことがわかり、驚愕としました。同時に、既に刷り込まれてしまった数多くの観念を一枚一枚剥がし、これまでに習得した言語をひとつひとつ見直す作業を思うと、途方に暮れそうになりました。しかし、コンサートや講座に参加させて頂くことのみならず、常に自己の存在を問い、存在に関わるものごとをやる中で、ひとつひとつを見直していくより他にないと、気持ちを新たにしました。

2日目のジェンダーでは、性エネルギーの可能性についてのお話しが心に残りました。仏教や律令制度、「女大学」に代表される書物など、あらゆる方面から、体制の中で男が女を支配する構造がつくられてきた歴史を認識しました。そして、その起源が、かつて男の性的なエネルギーが女性に使われていたことに由来するとの事実は驚きでした。性エネルギーには、男女関係と社会のあり方を決める力が秘められていることを示すからです。このことから、出口なく彷徨い続ける現代社会のあり方を鑑みるに、人間の中にこのようなエネルギーがあることが「希望」であるとのお話に頷きます。そして、この性エネルギーと「現存在」との関係が、源氏物語の主人公である光源氏を通じて表現されている、という視点はまさに眼から鱗でした。「現存在」による恋愛のあり方が、日本に特徴的な「色の世界」の中で描写されているということがわかり、源氏物語を愉しみながら読む視点を頂きました。

3日目のアントレ・プレヌールサロンでは、現存在をテーマとした3日間の締め括りとして、「卓越」した状態についてお話しを頂きました。いだき受講生なら、誰とも比べようなく「現存在」として輝くというお話に希望を感じます。輝いていれば、会った瞬間に「信用」して貰うことができ、商品を売る為の営業も要らなくなるとのお話しから、今後、個人の能力がより一層求められ、さらなるAIの普及が予想される社会において、各人の存在を現す生き方こそが、人間が幸せに生きるために残された道であると感じました。とくに、野菜づくりを含めたものづくりにおいても、仕事は営業から考える、いいものをつくるところから始めない、比較やコンプレックスなどの「意識」が、お客様にとっては迷惑であるとお話しから、ここでも、「現存在」としての生き方を肝に銘じます。そして、立地や人口動態を考慮することに加えて、世の中の流れの中で、常に必要とされる生き方、すなわち、世の中を良くしたいという生き方を実践し、それを自分のことばで物語として表現することが、「現存在」としてのアントレプレナーの姿であると感じました。

ありがとうございます。

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三鷹市芸術文化センター 風のホールにて
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夜明けの空