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光の玉とともに


始め、ピアノの音がくぐもった感じに聴こえ、自分も、音を遮断する状態であったことは否めません。色々な心が吹き出したような数日を過ごし、全てを捨て去り、違う道を歩む意志も生まれておりました。第一部も終盤、人が苦悶の中、横たわるような感じを受け、その内に、小さな子どもまでもが訴えているように感じ、不条理な死を遂げたのは大人だけではないと、頭を垂れざるを得ない心境となりました。誰でもなく、私が手を差し伸べるのを待っているように感じられました。亡くなった方々と、生きている方々かもわかりません。これほどの歴史の中、どれほどの命が埋められたでしょう。会場中の人たちでも足りない位と思われます。人間の悲しみが染み付き、ある意味これも地球汚染かと考えます。第二部での「繊細な愛」、命そのものと受け止めます。正確な理解としてはありませんが、お腹の中に、柔らかく、まん丸な光の玉があるようで、そのまま持って帰ってきたようです。道中、あまり言葉を発したくなく、ただ柔らかい夜風と輝く月と星々を感じて歩いていたい気持ちでありました。とても大事、大事な光の玉とともに。
ありがとうございます。

田嶋利江子

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