全く新しい臨み方
京都に向かう朝、新幹線から眺めた富士山は淡い水色の空と山の稜線が一体となり、まるで空間に山頂だけが浮かび上がっているかのようで、宇宙空間に見えました。これから始まる高句麗伝説で現る世界を垣間見たようでした。
最初に吹かれた先生の高麗笛は、歴史の1ページが開かれた音に聴こえ、とんでもないことが起こると背筋を伸ばしました。死は別れでなく魂は永遠であり、今、ここに共に在ると分かり、涙しかありません。先生の音が、目を閉じていても立体的に見え、私の直ぐ近くにありました。今までは先生の音があり、高麗さんの言葉があり、聴いて更に聴いて二重にズレていたと気づきました。今は高麗さんが語らない先生の音が、直ぐ近くに共にありました。魂でした。涙しかありません。
ビデオ講演会で高麗さんが仰った、「分かる人には分かる」と言うことが、我が身に響きました。今までも先生が仰っていた分からなければ、分からないで終わってしまう。当たり前のことがズシンと響きます。今まで高麗さんの表現される言葉が手がかりで、当てにしていたと気づきます。これからは、自分で分かっていくことなのですね。この度の経験を一つの手がかりとして、全く新しい臨み方で今日も参加させて頂けることが、何よりありがたいです。今もホテルの部屋で、5月11日の迎賓館コンサートが鳴り響く空間にいられますことが、何よりありがたく幸せです。ありがとうございます。