光溢れる希望
盛岡に近づくにつれ、空の雲がダイナミックな動きとなり、新幹線の窓から目を離せませんでした。一体これから何が起こるのでしょう。高鳴る胸の内に問いかけながら、弘前へと向かいました。爽やかな風を受けながらお堀を歩くと、まるで高句麗衣装が天女の羽衣のようにはためき、あまりの身軽さに本物の天女になったようです。水鏡に映る木々は、今まで見たことがない深い緑色に覆われ、水面の波紋は揺らめく空を映し出します。ここは弘前と呟き、静かに見つめるひと時は、この世の時間を忘れます。会場の一席で待つ間の緊張感に耐えるのに必死でしたが、先生と高麗さんが登場された瞬間にすべては喜びと変わります。宇宙からの一音一音に心研ぎ澄まし、現わる存在に固唾をのみ、いつしか未来からの光注がれる宇宙空間は、愛そのものです。愛なくしては人間にはならず、人間の生命は宇宙と交わり、限りなく美しくなければ生きていけないことを、確たることとして目の当たりに経験させて頂いた高句麗伝説です。光溢れる希望をありがとうございます。