KEIKO KOMA Webサロン

身の恵みに


この度は、思いがけずも比叡山のお茶室へとお招きを頂きお席を頂戴し、誠にありがとうございました。5月の新緑と木漏れ日の中、美しい方々をお乗せして走る山の道は参道。そして辿り着いた山の辺、お茶室の建つ地は聖地そのものです。「高麗」の看板の前で主人である高麗さんが輝く笑顔で皆をお迎えくださり、別空間へと誘ってくださいました。玄関口にはなんといだきしん先生もおられ、特別な上にも特別なところと、改めて身を糺して入らせて戴きました。初めに入らせて戴いた一階和室の窓辺には、高麗さんが書かれた魂の書が並んでいます。床の間には書と共にいだきしん先生の創られた器、そして高麗さんの生けられたお花。お花の前に座すと本当にお花が生きていて、まるで山の息吹きそのものです。本当に山の中に座っているようでありました。2階のお茶室へと入らせて戴く順番を待つひととき、いだきしん先生が中庭のマーブリング工場をご案内くださいました。KEIKO KOMAブランドの大きな柱であるマーブリング作品が生まれ出る場を見せて戴き、改めて驚嘆したのです。世界的大ブランドには人が感動するヒストリーでありストーリーがあると伺っていますが、日本発信の大ブランドとして「比叡山に工房がある」という以上のストーリーがあるのでしょうか。お茶室あり、ブランドの工房あり。この比叡山とはものすごい場所・・・と、感嘆よりありません。お茶室に入らせて戴く最後のグループ数人で2階に待たせて戴いていると、鳥が高らかに鳴き、お茶室の中からは高麗さんと皆の楽しげな歓声が聞こえてきます。窓の外に目を向けると、山の辺を鹿の歩く姿が見えます。一頭、また一頭。しまいには崖の上からゆっくり降りてくる子鹿も加わり、ファミリーで高麗さんと先生にご挨拶しに来たんだねと笑い合いました。待つひと時も極上の楽しさです。そしていよいよ、にじり口をくぐらせて戴き、中に入らせて戴きました。言葉もないほどに密なる空間。広大であり緻密。自ずと静かになり、ここに身を置けるという巡りに深い感謝よりありません。どんどんと澄んでいく身の自由なことこの上なく、深く呼吸しているうちに、いつの間にかというほど自然に高麗さんがコーヒーを淹れて下さっており、特別な焙煎のコーヒーが目の前に運ばれてきました。その、澄んで清らかで美味しいこと・・・言葉もありません。コーヒーという括りははるかに超え、お浄め以外の何ものでもありません。ご用意下さったお菓子も極上で、お浄めのコーヒーに合う事この上なく、なんと幸せなひと時でしょうか。そしてさらには、高麗さんが書いて下さる尊いメッセージまで賜われるのです。これほどの極上の経験をしたなら、これからの生きる基準がまるで変わってしまうのは明白なことです。誠に尊いひとときを頂き、階下でのビデオ講演会に続いてお食事のお席まで頂き、最後にいだきしん先生がコーヒーをお淹れ下さり、さらに大変に貴重なお話までも伺えました。なんと特別なひとときを、深く深く、ありがとうございます。
今年ほど、そして今ほど、出会えるようにとはたらきかけてくれ、今もはたらきかけ続けてくれる力を受けとめたことは過去にありません。先日、高句麗伝説に先駆けて開催されたいだきしん先生の「存在論」へと本当に久しぶりに三鷹市公会堂の建つ地に訪れた時、胸いっぱいに広がる懐かしさと共に、この長い歳月で何も出来るようになって来なかった現実に正直は打ちのめされる気持ちにもなりました。そして迎えた5月13日、14日の高麗の地での高句麗伝説でありましたが、この度の経験は、高麗さんの表現であったり音であったり、あの場面が・・・等々申し上げられる経験ではありませんでした。ただただ其処に居て、なされていることを全身で受けとめながら全細胞が組み換わっていくようなひとときでありました。ものすごい経験を経てのお茶室にお席を頂戴するという巡り、身の恵みには、深い感謝よりありません。このように身を置かせて戴けているのは常に常に導いてくれ、はたらきかけ続けてくれる力あっての事であり、それ以外ないとよくわかるのです。今は、そのように生まれたことを真正面から受けとめ、すべてに報いられるようここから生きていくのみです。お茶室にて賜ったメッセージは、これからの生きる道そのままでありました。階下で選ばせて戴いた書は、この度のために高麗さんが新しく書かれたものと伺いましたが、不思議な事に自分にとっては以前より知っていると感じてならない書でありました。真の人生はじまります。次に伺わせて戴く時を心に、生きてまいります。心よりありがとうございます。

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