真っ白な雪のようなイブのコンサート
初恋といえるようなはっきりした想い出はあるような、ないような、しっかりした想いは朧げです。1部では小学生から中学生になって、初恋といえるのか、ひとりの男子を意識したときの自分の感性が先生のピアノのなかで浮きあがってきました。まだ子どもと大人の境のような、ありのまま生きていたときの自分です。ありのまま、ここからはじまるすべてに玄牝を感じました。力みも緊張も使命感もなんにもないありのままはとても気持ちが安らぎました。
2部もしずかななかに現れる愛、躍動、自分を意識的に動かすものがないなかで揺蕩いながら感じたもの、外側と内がおなじであった一瞬をみました。1秒なかったかもしれません。でもそのことに固執せず吹く風のように留まらずに通っていきました。帰り道、ちょっとしたことで、旦那さんとガサガサした言葉になり、最悪だと感じたとき、交差点を青でひとり渡る旦那さんを目がけて平気で左折しながら旦那さんに向かってくるバスがいました。まだ距離は少しは離れていましたが、まるでスポットライトが当たっているようにバスが旦那さん目がけて来るように見え、思わず大声で危ないと叫んでしまいました。旦那さんは運転手がこっちを見ていたので大丈夫と思ったがあり得ないよなと言っていました。私には教訓と映りました。いつも一緒にいてくれる人を大事にしなさいと。真っ白い雪のようなケーキでコンサート後のイブを過ごしました。
先生、高麗さん、真っ白な雪のようなイブのコンサートを今年の最後にありがとうございました。
