確かに
光のホールの目の前で、信号待ちをしている間にふと見上げると、美しい宵月が空で見守ってくださっておりました。微妙な柔らかいそのお姿が優しく、心に沁みました。
昨日は、いつもですが、何事にも変え難い瞬間を経験できるコンサートを、まことにありがとうございました。夕方から深夜へと変わる時間帯というまさにその時にここにいるということを体感しました。一部では、裡にあり続ける確かなものを認識しました。その確かなものが先生や高麗さんに会わせてくださったと感じます。それは小さい頃より祈るような気持ちで望み続けてきたことです。あの時もこの時も確かなそのものはあり続けたことも感じます。先生や高麗さんに出会ったころの状態、その後のコンサートツアーの数々が蘇り、なんとも強くなったものだとあらためて感じます。
二部では一部で認識した確かなものがありながら、何をやっているのかと喝を入れられたようでした。卑屈、怯むなど自分を自分で押さえ込む状態がわかりました。
精神現象学を読んでいると、探究するということは動きの中でなければ成就しないと感じます。人間になるには動くこと。祈りという言葉は確かな方向に向かう動きと考えます。
裡にある確かなものが輝くように動く。まことに素晴らしい経験をありがとうございます。後藤美香
