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はじまり


このたびの東北では特別講演会もあり、コンサート前夜の仙台高麗屋さんでのビデオ講演会でも、高麗さんは先生の奥様のことをたくさんお話くださいました。奥様のひと言がなかったら、先生が東京に来ることはなく高麗さんが生命の淵で先生に出会うことはなかったことを、高麗さんからも、講座にて先生からも、お聞きしました。むかしあらゆるいきものの生命を宿した大きな木が倒れていくとき大きな葉っぱから落ちるひと滴の涙に遥か彼方から光が差したお話に、高麗さんと先生の出会いは重なって感じられます。この世にいだきが生まれた奇跡に奥様がおられたこと。

大切な日。仙台の地。ほんとうに要のコンサートでした。

リハーサルのとき「ちょっとでも音がズレたら(肝臓とか体の奥に)とどかないから、何度でもやってくれる調律師さんでないと難しいんですよ 」とおっしゃり、先生はいつもに増して何度もリハーサルと調律をくりかえし音づくりをされました。

地球上の音ではない響きが身体の奥にとどき肝臓までひらかれ全身四肢まで満ちて足は大地に根を張りこの世界につながっていきます。先生の存在、先生の音は、この命を世界につなぎ、真に生きることを教えてくれました。今日こそ大事なことをわかりたいという、緊張も、意識も、なくなっていました。
第二部「 華麗 」、開演メッセージは美しい女性と男性を讃える詩の如く、命懸けで生きる愛の経験は、感動を超え感謝よりありません。 遥かな光を宿すマーブリングのシャツもいただき光栄です。 本当にありがとうございました。堤 康晴
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