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兵法による自動操縦


子供たちのチアダンスの月曜日のクラスは発表会前最後の練習でした。コロナのワクチンを打った園児も、マーブリングのタオルを見て泣いてしまった少女も元気にレッスンに励みました。やはり園長先生は園でいだきしん先生のCDを流してから目に見えて変わられたのが分かりました。お顔が明るくて、お話も何だか打って変わって面白いのです。

お若いチアの先生も片手で宙返りして皆んなに見せて下さったり、おどけて面白いダンスを踊ったり、指導中に生徒たちにおっしゃる事もユーモラスで笑ってしまうのでした。


良いお天気で、待ち時間は園の子供達と校庭で遊びましたが、この幼稚園はいろんな国と日本のハーフの子供たちがいて、名前も2つ持っていたり、外国語を聞かせてくれたり、小さな子供の旅行記もクイズみたいで面白く、可愛らしいお喋りからどんなところなのか想像したりしているうちにあっという間に時間は過ぎました。

けれど最初から引っかかっている事があり、私のなかにある兵法が作動している状態だったのです。その間は気も晴れなくて、でもどうしようも無く、戦闘態勢というのか、ある状態になっている自分を内観していました。

水曜日のクラスの六年生が、この水曜日、木曜日に2人ともケガをした事、助っ人に来て下さった男性の先生方に、何か違和感があり、この原因を分かるまで気が済まないのでした。可愛いチアの先生は会社から来られるので情報が入ります。発表会では私が六年生たちに花束を渡してステージで一緒に挨拶をする練習をしていましたが、やはり、お辞めになった先生がその日はステージに立たれるとの事で、私は出なくて良くなったのを知り、これも何か変な感じがして何が起きているのか分析していました。この先生に会うのを怖がって発表会に出ないと言う生徒もいるのです。

生徒がバク転で顔から落ちた件について、指導した先生は「もっと出来るんだと思っていた」と言ったそうで、「安田先生にちゃんと伝えて欲しかったという事だと思いますよ」とチアの先生から言われた事が何ともおかしいのでした。2人の先生は6年生の生徒の事を私から聞く気など一切無かったのですから。私のレッスン中なのも関係無く6年生を横に連れて行ってしまわれました。ガックリ項垂れていらっしゃったからといって逃げ道など作ってあげるべきでは無かったのです。こちらが誤解されかねない状況が作られているように感じていました。私の心は子供たちの心とともにありますから心配は何も無い事は分かっていましたが、半日中違和感が離れず、駅に着いた頃に法螺貝が鳴りました。

私の中のDNAにある兵法がONに切り替わったような状態にまた変わったのでした。体の中がチリチリとしていて、何を言って何をやれば良いのかがいつもとは違うところから来る状態です。何処かでは怒っているのですが、怒りの真っ只中には居ないのです。もうすでに違和感の原因が分かっていました。そして即座に会社に送るメールを打ち始めました。

細心の注意を払い、丁寧で失礼の無いように。今回の生徒の怪我の原因と問題点、会社との業務連絡の不備がある事を書きました。前の週に休んでいた生徒が久しぶりに来て、準備運動をする前にいきなりバク転を飛べというのは無理がある事、成長期の生徒たちの心身のケア、ストレッチの重要性などを見直して欲しいこと、バク転などの稽古を付けて下さるときはひと声こちらに声をかけて欲しいことなど、これで本当の事がきちんと伝わるよう一生懸命に書きました。

もう残り僅かな契約期間ですが、居る間に伝えるべき事がいろいろありました。幼稚園の先生方は何もおっしゃらないけれど、本当はレッスンでの怒鳴り声に心を痛めて居られ、会社ではそれを良しとしているのだろうかという疑問が園にあった事、いつも本当の事を知らせず、心の準備がなされないままに物事が進められるのに子供たちは戸惑い傷付いていること、社員の方は焦っておられたり、びっくりしておられたりでした。

今回メールで伝えた事も子供たちの身の安全が守られるようにという事があります。それから、ベテランの男性の先生方の勘違いが終わりますように。こんな事もあり、今週の発表会は会社の方々と皆で取り組みますので、その中の数人の先生方がいだきしん先生の音をCDでお聴きになった事は大きな違いを生むと分かります。発表会、子供たちにとって楽しい日になると嬉しいのですが。

3月1日はまた参観日です。今度は私が曲を選んで、短い振り付けをするようにとの事で最後に挑戦します。3月2週目でこの仕事の契約は終わります。

 

 

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