解放

今朝家を出ると今日も自然の生命は優しく生命に溶け合い、突然呪縛が解ける経験が起こりました。母は英才教育という言葉を使い、生まれてすぐにも私の知的好奇心を刺激するものを私にたくさん与えてくれていました。勉強することが好きなのは、もともと生まれつきなのか、幼少期の環境にあったのかわかりませんが、小さいころから勉強は遊びの一環でした。しかし母は私を幼稚園に出すようになってから、それまでやっていた勉強を辞めさせたと大人になってから聞きました。幼稚園で私が浮いてしまうのを心配し、周りの子供たちと同等に並んで標準的であることを母は望んだようでした。突然そのことが蘇り、悲しいわけでも辛いわけでもないのにポロポロと涙だけが頬を伝いました。いつの間にか無意識の内に常に周りを見、周りと比較し、自分を抑えていること、先に行き過ぎないこと、自分を本当の自分よりも低く見せることをやっている自分に気が付きます。そんなことをして、誰一人幸せになれないのに、という気持ちと一緒に涙がこぼれ落ちました。日本の教育はそれぞれの能力を伸ばすよりも、一律に平均的になるように強要され、平均の中で順位をつけているような馬鹿なことをやっていると子供のころから気づいていました。しかしかといって自分が突出することもできず、やはり標準の枠にしっかりと、それも人よりもより一層上手に収まって生きてきたように思えます。呪縛から解放されると、周りには何も比較するものはなく、あるのは自分がどこまで行けるか、自分をどこまで高められるか以外にはないことを感じ始めます。まったく気が付かない状態で常に付きまとっていた呪いがあったことに驚きを覚えます。周りと比較して自分で自分を評価する癖は自分で自分の能力をつぶしていきます。周りは一切関係なく、あるのは自分自身のみであることを感じると、この上ない爽快感と自由を感じ始めました。もっともっと伸びていける可能性を自分自身の内に感じ始めるのです。遅くなりましたが、もう一度自分の人生をやり直してみたいと感じます。自分を崩すような、壊すような関係ではなく、自分を高め自分をより成長させていける関係があると感じるのです。自ら下へと下るのではなく、高みへ登っていく道に出会う人がいる気がします。天才的能力を持つ素晴らしい人たちがこの地球上にはいることを感じます。
ありがとうございます。