迎賓館
迎賓館コンサートの尊い機会をありがとうございました。
秋の山の道はしっとりとした紅葉に彩られていました。高麗さんがお出迎えくださり、極上のコーヒーをいただく別世界で過ごすひとときは格別です。
4つ目のペダルがついている迎賓館の特別なピアノで、ここでしかできない演奏を実験的にされたとお伺いし、その場に身を置くことができた恵みに感謝いたします。
前半では、頭にあった不快感がなくなり、首から上までもが温かくなりました。頭の中を奥の方までも整理してきれいにして下さったのかと感じていました。
後半の始まりの「体感は…?」との先生の問いに、どうしても、これまでの生活の中で身についてしまった間違ったことを言ってしまったらどうしようとのおそれから、何も言うことができないでいました。
お話の後にも弱音での演奏を続けて下さり、そのやさしくい音に、眠りに誘われてしまうのかもしれないと危惧しましたが、そうではなく、強い音のエネルギーに心身が揺り動かされる時とは違い、頭の中の奥の方に音がすっと置かれ、そこから路を巡るスムーズな流れを感じ、その時昨日の講座でお聞きした視床下部から各臓器への流れの路を音がたどったらこんな感じかもしれないと考えていました。
アンコールとして演奏して下さいました、アリラン 的な調べも、感情が昂り涙が込み上げてくるいつもの感じとは異なり、柔らかい音の演奏では、自らの中に備わる、この音に反応するところを改めて感じ、受け止めていました。
身を糺し生きていくことなくしてこれからの人生はないと、身の裡より言葉が現れました。この世に生まれ、いだきに出逢わせていただき、今生きている人生を深く考えます。さまざまな経験がこれからの人生に於いて全てが真の存在としてあらわれ、生きる事で全うしていける機会となるよう生きると、漸く言葉にすることができました。涙よりありません。
この度も迎賓館にお伺いさせていただき、尊い空間にて、ひとりひとりの事を表現して下さるという場に身を置かせていただきました恵みに感謝申し上げます。