ありがとうと言えたはじまり
狛江応用コース、続く三鷹、杉並の連日のコンサートに参加させて頂き誠にありがとうございます。
6/4三鷹コンサートでは、家を出た頃から怠さと眠気に襲われ、行きの電車ではまだ乗り込む人が居るのにドアが急に閉まり挟まれて痛い思いをしました。又、高校生の大きな部活の鞄がすれ違いざまにぶつかり、再び痛い思いをして、自分もそんな風に無自覚に人を傷付ける無神経さがあるのかもしれないと考えながら会場に着きました。
第一部のメッセージからはただならぬものを感じ、いつものように背筋を伸ばし演奏をお聴きしました。最初は雑念ばかりが浮かび集中できない状態でしたが、ある時から一点がクリアになり、そこから全体へ広がって綺麗な空間となるのを感じました。自分の中の不穏なものも取り除かれ助かったと感じました。
第二部は「宇宙」とお聞きし、空間が一変したように感じました。
狛江応用コースにて「感覚的にわかっているのは対象となっている」とお聞きした時自分の感覚と重なりとても合点がいきました。「それと一体化しちゃうこと」とお聞きした時、昔小田原にいた頃に自然を眺めながら、一緒になっちゃいたいと切望していたことを思い出しました。どんなに美しい空や木々や花を見て心を陶酔させる事が出来ても、一緒になれず永遠の片想いのような歯痒さを感じ、当時そんなことを考える自分は相当変人だと考えていました。自然と一体化となる状態こそ、心の底からの望みだとはっきりわかりました。「宇宙」の演奏では、ひたすら一体化へと向かってゆく内側の状態がありました。内側がどんどん空洞化してゆき中心が空間に溶けてゆく体感はあるのですが、どこまで行っても感覚的なものは残りました。「〜したい」という状態では無理なのかと感じました。自分の気持ちに気づいたことが大きな収穫でした。ありがとうございます。
6/5杉並コンサートでは、第一部は「アルケー」と初めての言葉を知りました。冒頭「はじまり」のCDを思い出す演奏に、正にはじまりを感じました。演奏に身を任せてお聴きしている内に、徐々にピアノの音が一歩、一歩と着実にゆっくりと歩を進めているように感じられてきました。するとある時フッと宙に浮かび飛躍し、物事が一気に展開しひろがる感じが起こりました。ふんわりした感覚で一部は終わりました。
第二部は「はじまりのはじまり」
最初は胸ときめく演奏で、夢がひろがるはじまりでした。メッセージの意味を考えながら演奏をお聞きしている内に、みんながはじめられるように、いだきしん先生が演奏によって余計なものを払い、はじめられる空間へと環境を整えて下さっているように感じてきました。ふと、父が内側に現れました。それも私が産まれる前の、若く元気で人生に夢を抱いている頃の姿で、ロードバイクに乗って颯爽と現れました。生前乗っているところを見た事は無かったのですが、確かに車庫にあった事が思い出されました。背が高く細身なのでロードバイクがよく似合って格好良かったです。父は今の私を見守り、応援してくれていると感じました。これから一緒に夢を叶えてゆくんだとも感じました。私は父にありがとうと心の中でお礼を言うと胸がいっぱいになって空間が慈愛で満たされて涙が出ました。私が生まれてからはずっと病気で人生諦めざるを得なかった父でした。こんな素直にお礼を言えるような関係は生前は出来なかったので、ありがとうと言う度に涙が出ました。
アンコールの演奏の時に、父の人生が私にとって過去の囚われの1番大きなネックだったことに気付きました。諦めること、我慢すること、馴染みきった癖です。爽やかな父に会えて、過去の囚われとさよなら出来る日がやってくるとは、それがはじまりだとはまさか思いもよらなかったです。帰りに父が好きだった白い百合の花を買って部屋に飾りました。心身共に脱力しきっています。身体休めます。
素晴らしい連日コンサートの機会を心よりありがとうございます。