5/10京都高句麗伝説

お見立て頂いたマーブリングのワンピースを着て下鴨神社の糺の森を歩いていると、知らない方に花が咲いているようだと声を掛けられ驚き、それをきっかけにコンサートのお話をさせて頂いたのは初めてのことでした。京都高句麗伝説は冒頭からとても素晴らしかったのですが、情け無いことに自分の中がなかなか統合しない状態でした。「高句麗の父」の詩となり、歴史の影、悲しみの表現をお聴きしている中でようやく何かが解けてゆき、聴ける状態となれました。それからは先生の表現される音の細部や余韻迄にも耳を澄まし、高麗恵子さんの即興詩をお聴きし、音の向こう側の世界が身体の内側で様々に広がり、様々な空間が開かれ、エネルギーが交差し、初めての体感に戸惑う程でした。前日のびわ湖の高句麗伝説はLive配信で参加させて頂き、好太王様のご登場と共に生きる高句麗軍団の詩の表現は涙なくしては聴けない経験でしたが、京都の地ではカラッと明るく、未来型というのかこれからを生きる力として体内に満ちました。最初のアンコールでは高麗さんのお父様の懐の深い優しさに涙滲み、2度目のアンコールでは、先生の音と、私達の手拍子と、高麗恵子さんの即興詩が合わさった時、共に在る喜びを経験させて頂きとても嬉しかったです。最後に舞台上で笑顔でご挨拶された高麗さんのお姿は本当に14歳の少女のようで、あまりに純粋で可愛いく、希望が胸に広がりました。一回一回がまるで違い、すべてに新しい高句麗伝説の経験を、誠にありがとうございました。