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麻酔が切れる新しい世


私は箸の持ち方がめちゃくちゃで、意識しないとちゃんと持てません。(以前は意識してもうまく持てなかったので、これでもまだ進化したほう)修行続行中です。ふと「私っておばあちゃんから箸の持ち方教わらなかった」とつぶやいたら、子供が「私もお母さんから教わってないよ」と言われた。
そうか、うちは、文化伝承がないうちだったのか、とあらためて貧しい家庭文化の現実が現れました。
ちゃんと子供に伝えることしないうちに、正しく教えることできなくなり、一代二代三代、経るうちに、伝えるべきこともわからなくなり、なにも伝えることができない人間になってる。

哀しみ
自分が不幸であることも感じられず
不幸と言われてもポカンとするだけ
他者がその状態を哀れと感じることはできても、本人は何も感じない。本人がそれでいいんだからと、あえてそれを「あんた、不幸だよ」とはふつうは誰も言わない。言うのもおせっかいな気がして 普通は素通りする。かなしみに、あえて触れない、見ない、無視。何事もなかったように、うそぶいてごまかしてきた。

麻酔がきいていたような
いままでのこの世。
麻酔が切れる。
正しく感じていく新しい世。

本日は仕事でも「いい加減なことをやっていてはいけません」と言われているようでした。いい加減に生きることは、次の世代にダメージを負わせるのだということを 恥ずかしながら身に沁みます。

箸の持ち方すら伝えられないなんて、先生のことも伝えられないのも道理な話。どんなことでもきちんと人に伝えること、ひとつひとつ 考え、表現し、取り組み、歩き始める。

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Photo by ERIKA