KEIKO KOMA Webサロン


仙台でのコンサートのピアノの音は人間の心を感じます。そのやさしいことこの上なく、このやさしさに触れたなら生きていけると感じるぬくもりに包まれます。最初から心安堵し、心の故郷にて心任せ、委ねていける人と一緒に居るようで、やすらぎます。コンサートメッセージは大変むずかしいと感じ、どのような経験をさせていただくのかと未知なる世界に身を置きました。

第一部「エートス」

「いつもの場所」を意味し、転じて、習慣、特性などを意味するギリシャ語です。ブリタニカ国際大百科事典によりますと「日常的生活行動や生活態度を最奥部で規定し、常に一定の方向に向わせる「内面的原理」を意味します。我々の内面的原理は何でしょう。「エートス」というと、人間の本質的原理のように見えますが、とんでもないことです。根源的な原理のように見える「エートス」です。はたして人間の本質を衝いているでしょうか。新たな人間としての「エートス」。すなわち、一人一人の命を尊重し新しい世界に向けての内面的な「エートス」。新時代の「エートス」。

どこまでも心地よく、やすらぐ音に身を任せていました。メッセージのことを考えながらお聴きしていましたが、次第に心地よい音にそのまま任せ、何も考えず、思わずに聴かせていただきました。終盤に近い時、突然ある音で胸がドキッとし、一部の終了と感じ、前を見ると、先生が演奏を終えて立ち上がり、右前方に歩きはじめるお姿が見えました。同時に白いお着物姿で椅子に座り、演奏を続けておられる先生も見えました。ぎょっとしました。先生の中からどなたが抜けていかれたのでしょうかと知りたくなりましたが、どんなに考えてもわかりませんので、再び身を任せるよりありませんでした。その後は、私の頭の枠が明らかに取れる音まで聞こえ、視界も広がり、目に見える世界が鮮明に見え、耳までよく聞こえるようになっていました。まるでカプセルの中に入っていたようだと体感しました。自分の世界というカプセルに入っていたように感じ、ここに居ては、大成もせず、真の自分を実現することなど出来なかったということがわかりました。「エートス」の意味がよくわからずに表現することは憚れますが、私は新時代のエートスはいだきよりないと感じたのです。新時代はどこにいてもいだきで生きていくことです。

第2部は、「生命豊かであるということ」

「人に見られ、外から見られていつのまにか人を見て、外を見て、人に言われて。。。いるうちに自己をそのままあらわすことは何分の一か何十分の一ぐらい表現できればましでしょう。生命豊かとはほど遠いです。愛という言葉を使ってもだんだん虚ろになり一年のうちに何度表現できる場面に遭遇するでしょう。どのような時、どのような場所で豊かな生命を存分に表現できるでしょう。」

一部で頭にハマっていたカプセルがとれたので、ピアノの音の聴こえ方がまるで変わりました。頭の中に音がそのまま入ってくるのです。まるで新しい生命体が頭に入ってくるように、新鮮な瑞々しいエネルギーとなりピアノの音が頭に注がれ、反対を向いて本来のはたらきを自ら潰していた頭の歪みや詰まりがほぐれていくのです。今日から頭がちゃんと本来のはたらきができるようになると希望を感じます。私が愛の風と表現する演奏がはじまりました。大好きな音です。この音を聴いていると感動に震え、生きていることに感謝します。その後の音は先生の生き方と感じる風が吹きました。内面に風が吹き、「生きていく」と生命の内に一筋の光が立ち上がるのです。背筋も伸び、未来へと向かい、内から生まれるエネルギーが風となるのです。この風を表現できる御方は世界で先生ただお一人よりおられないと改めて先生の生き方がこの風を表現できることに感動します。その風は生きることそのままの音なのだと気づきました。いつもこの風が吹くと、どんなに辛くても苦しくても困難な中にあっても「生きていく」と生命の芯が生まれ、育ち、一筋の光の道が作られます。潔くて強く、それでいて繊細であり、あらゆる生命に寄り添いながら、邪を祓い、最も繊細で純粋な美しい生命が生きていける場を創り続けてくれるのです。この風は先生のお働きであるとわかります。カプセルから抜け出せた私は、生命の内に風が吹き、世界を巡る自由な内面となっていました。世界をひとつとした国創りは内面ひとつの国創りと表現させていただいていますが、今日のコンサートの経験からはじまったことを感じます。その後の演奏からは、この地の元なる美を感じました。東北の地の自然豊かなエネルギーを感じ、過酷な自然環境の中で人は生命一つに支え合い、力合わせ生きてきたダイナミックでありながら繊細でやさしくロマンに満ちた元なる力を感じます。愛おしいまでに懐かしく、それでいて夢を抱くロマンにあふれる音に深く感動します。仙台にカフェや家を作るようになったきっかけは、震災後初めて講演会を開催した時に、森の都という言葉が生まれる風景を眺める場所にある会場にて、私には未来は明るく拓かれる音が聞こえ、心がときめいてなりませんでした。青春時代という言葉を久しぶりに使いました。建物内ではブラスバンド部の学生がたくさん練習をしていました。私も同じ世代となったようで人生これから。。。と、ときめいたのです。拠点を作ってからもコンサート開催に向かい、動員活動をさせていただく中で時折この愛おしいまでに懐かしくありながらも未来に夢を抱く音が聴こえ、風が吹き、ときめきが生まれるのです。今日は、ずっとこの経験を思い出す音に身を任せ、感動し、内に吹く風に生きる力が生まれてきます。終わっても尚、愛の風が吹いています。

すでに日付けは今日となりましたが、結工房にて先生が焙煎してくださいます。いつもコーヒーによっても助けられてきました。コンサートを経験した後にいただけるコーヒーもとても楽しみです。いつも良い経験ばかりさせていただき、心から感謝します。ありがとうございます。

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