躍動する内面

朝、窓を開けると清々しい寒さの中に、どこかで落葉か稲わらを焼くような煙の匂いがしました。その匂いは子供の頃の冬の匂いでした。冬で寒くても、楽しくても悲しくても、そんなことに関係なくいつも弾むようであった子供の頃の内面世界が呼び覚まされました。弾むような内面世界、それは子供時代の懐かしむ記憶ではなくなり、まさに今そのものであることをあらためて分かり、新鮮な驚きに満たされます。
この度の三鷹高句麗伝説では、スタートから全く新しい次元で始まりました。開演して、照明の今まで無いような輝きにどきっとした瞬間、第一音がいきなり胸の中心にストレートに飛び込んできました。驚いている間もなく空間全体を覆っていた膜のようなものがバッと破れて、今まで経験したことのない全く新しい空間が、ぐぐっと押し出されるようにして広がりました。瞬く間にその中にいだかれて、胸がどんどん開かれ、全く新しい空間に溶け出し次元上昇していく体感でいっぱいになり、驚きとともに喜びにあふれ、高句麗伝説が始まりました。このような経験は初めてでした。
先生の演奏なさる楽器の様々な音、響き、高麗さんの詩を詠まれる声、詩の言葉、その音、スクリーンに映し出される映像、そして繊細な色の照明、全てが一つであり、受けとめる内面も一つであり、個は全体に溶け出して一つであり、自分なんて無くなってもとても幸せで安らぎに満ちてどこまでも躍動する一つのおおきな内面があるだけでした。
一つというのはこういうことなのか、大いなる存在と共にあるとはこういうことなのか、いつもここで生きていけばよい・・！と分からせて頂いたことは深い喜びであり感謝です。
イエス様をはじめ、世界中の神様も一つに融合し、今ここに集結されていることに畏怖を覚え、全く新しい時代、次元に入ったのだとわかり心は引き締まります。
個人で生きる時代は終わり、この度経験させて頂いた、過去も現在も未来も超越した今を共にあること、大いなる存在と共に皆で一つで生きる時なのだと分かりました。
高句麗伝説で覚醒する魂こそ人間の真です。何があっても強く、美しく、明るく、元気に生きる事を日々の中で工夫し実践する時であると受けとめます。
魂深く懐かしさのあふれる三鷹の地での高句麗伝説に参加させて頂き、有り難うございます。