蒼天

コンサート前に、ウイグルの状況が書かれた本を読んでいました。パレスチナのことを知った時も、シリア難民の子供が臓器を取られ、遺体がゴミ置き場に捨てられていた報道を見た時も、これが人間のすることかと、どこにもやり場のない悲しみと憤りを感じました。こんなことが地球上からなくならなければたった一度の人生を人間として生きていけません。先生がおられる今、必ず変えていきたい気持ちは強く湧いてきます。今日もなんとしてもコンサートをたくさん開催し、世界の状況を変えていく気でコンサートに臨ませていただきました。

第一部「健全な精神」

「ご存知のように「健全な精神は健全なる身体に宿る」とローマの風刺詩人、ユウエナリスは言い、日本で定着している言い方です。体が健全でないと健全な精神は宿らないというふうにとれます。肉体を中心にしていくと、身体が弱かったり、病気だったりした場合には、健全な精神は宿らないというふうにとられます。果たしてそうでしょうか。単純に心のもちかたで、体のことも何とかなるということではないですが。ある精神の状態が身体を活かすことにつながります。この精神は理性、理念、意志、愛などの主体となる精神をあらわします。我々の身体の内にある「健全な精神」と云っていいでしょう。」

はじまりは静かに降る雪を眺めているようでした。自然の森の中、川が流れる風景の中に居る体感でした。やがて、能舞台を見ているようで、静の中に動を見ているようでした。ピアノの音は、生命の内を洗い浄めてくださり、お掃除をしていただいているようでした。内が綺麗でなければ、健全な精神は宿らないとわかりました。健全な精神が宿るように、内を浄めていただきました。今日もまた下腹部に音が響き、浄めていただきました。アスクレピオスの杖が見え、蛇が交わる光景が見えます。やはり、健全な精神はジェンダーが元にあることを学びました。蛇はどんどん上昇し続け、昇華しました。天空を自由に動きます。素晴らしい一部の終了を迎えました。

第２部「愛は煌めく」

「愛には一切の言い訳も妥協もありません。人生のどこかで一度も愛にときめかない人はいないでしょう。しかし、愛は大事なことでありながら、持続しどんどん成長し宇宙に通じる煌めく愛を経験するのは稀で、一度も経験しないままで生涯を終えるということが普通でしょう。愛に限らず、間違いからスタートしたらうまくいくはずがありません。ある時の一瞬の愛からスタートしてもその愛は本質を見失わずに日々時々継続して「健全な精神」まで高め、身につけてしまうことが肝要です。それによって、おぞましい世界がよく見えわかってきます。すべての問題は愛なきところで起こっていることがよくわかります。愛を見失ったままでは未来は輝きません。「愛は煌めく」のです。」

とても不思議な経験をしました。自分の居場所は、蒼穹とより言えない空間でした。無数の星が輝き、空間はどこまでも澄んだ深い蒼が広がる広大な空間でした。天空に居るような体感でした。ここでは地球の全貌が見えます。地上では見えないことも上から見れば一目瞭然に見えます。無数の星は輝き、メッセージのお言葉にありましたように煌めいていました。愛が煌めくと永遠に輝くのだと感じます。一部で経験しました健全な精神も２部のメッセージの「愛は煌めく」経験も、コンサートで経験できるので人間とし真の喜び、幸福を経験できることに感謝します。コンサート以外でどこで経験できるでしょうか。先生のピアノの音がピタリと止まった瞬間、会場に着地しました。頭を洗われたように感じました。この世の酷い出来事に憤りを感じ、なんとかしたいと考えても、地上で考えている頭では考えられないのだと感じました。異次元に飛翔し、地上で身についた頭のはたらきを活かしていけない状態を洗浄していただき、新しい頭となったような体感でした。今の時代は生まれ変わる程に変わらねば生きていけないことを身にしみます。頭も何もかも新しく生まれたように考えていかねばこれからの時代は生きていけないと身にしみました。今まで経験したことのない経験をすると、同じコンサートホールであってもまるで違う場所のように感じます。同じに皆様をお見送りさせていただく時も、今まではとは違う感覚、見え方であることに驚き、戸惑いました。

外へ出れば、一瞬にし胸が苦しくなる程の寒さでした。コンサート中は熱くて汗だくでした。車に乗せてくださったボランテイア仲間と、何があっても、コンサートを満席にしようと、ただそればかりを話していました。世界の危機にあり、猶予がない時となっています。先生のコンサートによってより解決の道を見いだせません。道があるので、皆で全力で取り組んでいきたいです。コンサートでの幸せな経験は世界の為に役立っていくよりないとわかっています。次は府中、そして京都です。向かい続けていきます。ありがとうございます。