華になり
3月11日、京都での「いだきしんコンサート」を真にありがとうございました。あの日あの瞬間は京都に居たことなど、この10年間のさまざまな出来事を思い出したり身をもってよくわかる数日でした。
午後2時46分には高麗屋さんで高麗様が呼びかけて下さり黙祷を捧げました。毎年東北で過ごさせていただいていましたので、京都ではサイレンが鳴らないのだなとどこか腹立たしい気持ちが一瞬生まれましたが糺しました。東北と繋がるひとつの空間が更に澄んでいくなか追悼させていただくと、涙が込み上げました。原発事故となったとき、広島長崎に原爆が投下された日本に何故、原発があるのだろうかと初めて疑問に感じ、はっとした瞬間がありました。事の性質は違いますが「核の無力化」と先生からお聞きしたお言葉が中心となり此処に賭けていきます。
震災直後に「日本」という詩を詠んで下さったこと、コーヒーの炊き出しから、たった1度で心の復興が可能ないだきしん先生のコンサート、NPO高麗東北センター開設を皮切りに「結工房」、仙台高麗屋さんのオープン、何よりも毎月東北へ先生と高麗様が通い続けて下さっていることによりギリギリのところで支えられていることをわかります。すべての方々に聴いていただきたい冒頭のピアノでした。もちろん圧巻のパイプオルガンも京都コンサートホールならではです。魂、生命交流し昇華していく様を私も見えるようでした。いだきしん先生の存在、おはたらきがあり、正確に言葉でも表してくださる高麗恵子さんがおられて、日本、世界はもっているとわかります。先生によりようやく癒された魂は次々に華となり、生きることを伝えるのでした。
緊張した面持ちで入場された初参加の方々がお帰りのとき、人生最高と言わんばかりに感動を伝えられるお姿があります。誘い続けても頑なに参加しなかった受講生の親戚は今回、泣きついてきました。ようやく世間にハマることの恐ろしさに気付いたようで参加後は「先生凄い」の連発です。
本日は、NPO高麗迎賓館コンサートの開催をありがとうございます。高麗様が復興支援活動をなさる中、巡り巡って建設された場所での唯一無二のコンサートです。置く場所も決まっていないのにイタリアまでピアノを買いに行かれたベネツィアからのお便りにも風、水、愛を感じたことを想い出す今朝です。
人間の思い通りに行かないことはわかっていますが、明日、雨が降りませんようにと願ってしまいます。
日々途絶えることなく日本、世界、人類の未来を切り拓いてくださり、誠にありがとうございます。