自分が現れるコンサート
久しぶりの三鷹風のホールのコンサート。繊細なピアノの響きをお聴きしていると、恋しい気持ちがあふれ、胸が揺さぶられていきました。と言っても、過去に惹かれるノスタルジックな気持ちではないことが不思議でした。皆とともに生きていきたい気持ちがあふれてきます。ピアノの音はどんどん力強くなり、身が引き締まり姿勢を正しました。第二部のメッセージにあった「愛の気運が高まっています」というお言葉に希望を感じ演奏をお聴きしました。静かな地面に雫が落ち、潤い、何かが芽生えていく光景が見えました。愛が芽生え育っていく予感に、心はときめき、人が生き生きと生きていける場がつくられると感じました。ここまで書いていると、「場をつくっていただく」と、他人事のように自分は感じていて、自分の存在を何も現わしていないと、うんざりするほどに自覚しました。傍観者の意識が浮き彫りになり、自分はこれからどう生きていくのかと突き付けられたようでした。コンサートでは自分の生きている状態がそのまま現れることを身をもって経験しました。すごいコンサートです。すべてが明らかになり、自分が見ないように蓋をしていたことも全部出てきてしまいます。あるものはあったので出てきたのですから、これからどう生きていくか、15日の三鷹コンサートに真剣に臨みます。
五十嵐泰子