継続に向けて
20日の府中の森芸術劇場でのコンサートをありがとうございました。
コンサートに臨む姿勢、ひいては現在の自分の状態が問われるコンサートでした。いくつもの幸運にも恵まれ、コンサートには毎回参加をさせて頂いております。しかし、第一部のメッセージに胸がドキリとしました。果たして自らの参加が「継続」なのか「連続」なのかを問い、このままでは後者になりかねないと危機感を覚えたためです。実は、最近、第2部で集中力が切れる傾向にあり、時には疲労感に襲われ、失礼ながら微睡んでしまうことさえありました。そして、それだけはやめようと心に誓い会場に臨んだことから、まさに図星をつかれたかたちとなりました。確かに、連日のコンサート開催に伴い、地方から会場への連日の往復や、仕事量は寧ろ以前よりも増加していることなど、これまでに経験したことのない新たな局面を迎えていることも事実です。しかし、神性現るコンサートに、このような自分の都合や事情を持ち込むことは愚の骨頂であり、あくまでも現在の自分の在り方が問われる機会・場であると認識します。
第1部ではピアノの音に集中できました。しかし、第2部になると、やはり集中力は途切れ眠気に襲われました。これまでは音に集中するために閉じていた瞼を、見開くことに転じました。そして、このように意識しないと集中できない状態に、「怠落」の疑いさえ頭をよぎりました。体力・気力・エネルギーともに充実し、仕事や生活を通じて寧ろ元気になれるよう、自分の日常の在り方を根底から問い直す必要性を感じます。
集中力が途切れたまま迎えた2回目のアンコールはまさに真剣勝負そのものでした。演奏が始まると、突如、幾層からもなるピアノの音の階層が体中を駆け巡り、悦びに包まれながら演奏は終焉を迎えました。
ありがとうございます。