禮
貴人が招かれるとご案内いただいておりますので、NPO高麗 迎賓館へは、最高禮装以外に考えられず、ヘアセットから草履の裏まで、これまで以上に美しく、を目指しました。これまで礼装と書いてきましたが、豊かさを示す「禮」という文字はつくづく素晴らしいと感動します。世界でただひとつの装いは、和服をはるかに超える、高麗恵子様が生み出してくださった、尊い作品です。作品を身に纏わせていただける人生とは、想像もできなかったことです。コサージュひとつであっても、奇跡のマーブリングがトータルに美しく映えるかどうかを考える時はとても楽しく、1点1点の作品の命と交流します。作品にも創造して下さった方にも失礼のないように、更に輝くように、内面からとびきり美しくを目指します。
迎賓館コンサートをありがとうございました。
街はとても暖かかったのですが、比叡山に上がらせていただきますととても寒くて驚きました。高麗様は風がビュンビュン吹く中にも関わらず、光り輝く笑顔でお出迎えくださり感謝しました。中庭で、先生がつくられた器で「お浄めコーヒー」を頂くひとときから、何かがまるで違っていました。裡もカミも忘れてしまった現代人にとって、内面深く辿り、豊かな一瞬一瞬がどれほどかけがえのないことかを考え、良い世の中に変えていく為にも、一人一人が神の社となり生き、働くよりないとの考えに至ります。
新しい世界の、小さくとも、最高にエネルギー溢れる1音、また1音とはじまったコンサートでしたが、先生のお話をうかがうまではいつも通りに聴いてしまっていました。「嫌ではないのか」という思いもかけぬ問いにしばし驚きましたが、自我のはじまりや、赤子の頃から今に至るまでの「嫌」を整理すると、まるで違う自分物語が出来てくることに驚く日々です。後半のピアノでは、誰かが譜面通りに弾けば間違いなく聴いていられないこのピアノが、何故、こんなにも気持ちがよくて至福に満たされるのかと考えていました。あれ?と驚きましたのは、身の内から音が鳴っていて、とてつもなく広く、最も尊く、美しい世界と完全にひとつだったことです。言葉にすると過去にも同じ経験はありますが、この度は畏れ多くて言葉にできないほどの経験をさせていただきました。
最高の1日です。間を置かずに「本音で生きて下さい」講演会、ビデオ講演会の収録、メッセージ、即興詩、と、正に即興で、言葉で、語って下さいます。世界中どこにもない麗しい響きの御声で。。。。
「言葉」のことを益々理解できてうれしいです。京都での催しがはじまり、はずかしながら初めて「い」とか「き」とか、1音から始まる音がことばになること、生命の声であることを認識しています。高麗様のおっしゃる「全体」とひとつとなっている、生命の声からはじまり言葉にできて、余計なことなんて1オンも発しないように、自然に成れたら、素晴らしい未来が開くと考えます。
「本音で生きる」が全く新しくなってきました。
内面豊かで、かけがえのない学び、そして経験を、まことにありがとうございました。