着物のご縁
本番前の写真です。
この着物は魂のご縁で着させていただいています。京都御所南にあります高麗屋をオープンしていた時、好太王碑を訪ねたことのある女性が店に飛び込んできたのです。その時は私がいなかったので、再び私が店にいる時間に訪ねてきてくださいました。高句麗の地を旅したお話を伺いました。そして、私の姿をまじまじと見、頭から足元まで何度も見るのです。「この方に。この方に。。」と呟き、じっと何度も見るのでした。そして私に語りかけてきました。お亡くなりになったご主人は着物作家であったこと、遺品の着物は、手元から離せないとのことですが、本当に着物の持ち主がいればその方に譲りたいとのお気持ちをお話しなさいました。ご主人の最後の斬新な着物を私に着ていただければご主人の魂が報われるとおっしゃるのでした。それ故に「この方にこの方に。。」と呟き、「この方に来ていただければありがたい」とおっしゃったのです。私が着物を好きであれば喜んで着させていただきますが、残念ながら着物は大嫌いであること、母をどれだけ悲しませたかわからないことをお話しさせていただきました。とても残念に感じておられましたが、この着物を着ていただく方は私よりいないと感じられ、せめて羽織っていただけないかと頼まれたのです。高麗屋にお持ちくださいました。羽織ると、その場に居た方から歓声が上がりました。私は思わず虹色と叫びました。譲っていただくことになったのです。そのご縁から、その方のご自宅に招かれ、遺品の着物を譲り受け、高句麗伝説で着るようになったのです。人生とは真にわからないものです。着物を着ない私が、着るようになったのです。母が生きている時であれば母がどれだけ喜んでいることでしょう。まさか、こんなに着物を着るようになるとは母は想像もできなかったでしょう。作家は高麗縁の姓の御方です。着物は高句麗的です。高句麗伝説は不思議な巡りが多いです。魂が動いているとより考えられません。髪飾りのひとつは、受講生の方が、作ってくださり、私に贈ってくださいました。魂の贈り物と感じました。その前に髪飾りに因む魂のストーリーを知ったところでしたので、本当に贈られた時には魂の現れと感じ、感動し、心より感謝の気持ちが生まれました。今日の高句麗伝説に集えたことを魂は喜んでいます。ありがとうございます。