疎外を超えていく
三鷹風のホールでのコンサートに参加させて頂きまして有り難うございました。
日本の地に生まれ、今もこうして生かして頂いていることに感謝いたします。
日本の国が永遠に存続しますように・・と心から祈りました。
高天原・・・という言葉の響きは、この体の奥深くに浸透していきます。先生の演奏される音にひたすら心身を委ねていくと、自分の身体が巻物のように解かれていくようで、魂の源まで辿りつきたい気持ちになりました。高天原に反応する魂、その源まで自分を遡りたい、辿り着きたい、そして出会いたい、と心から願います。とても恋しいこの感じは何?・・と、コンサートの間中、ずっと問うていました。
アンコールのアリランは、はじまりの一音・・が陽光を受けてきらめく一枚の若葉を思わせて、高麗さんが詠まれる若光王様の詩が心に浮かびました。日本の地はやさしく我々を受け容れてくれた・・という詩の一節が思い出されて、日本と高句麗が心の中で溶け合って光り輝いて、胸がいっぱいになりました。アリランの旋律はあまりにも神々しくて、息をのんでお聴きしていました。
仕事でとても疲れてしまい、心身ともに冷たくなっていましたが、コンサートの後は、寒い夜道を長時間歩いても体中が温かくて、何よりも嬉しく心から有り難いのは、自分が自分の中に戻り、身の裡が澄みわたり、エネルギーに満ちていくことです。そしてこの体制内で生きながら、体制を超えていく経験を沢山出来て、強くなっていけることです。
日常に戻れば、常に疎外との戦いです。コンサートでの経験のままに、ぶれずに強く、豊かに、美しく生きられるように、日々向かいます。
日付は変わりましたが、尊いコンサートの経験を心から有り難うございます。