KEIKO KOMA Webサロン

有り様


迎賓館コンサートの御礼が遅れて申し訳ありません。参加させて頂きまして、ありがとうございます。先生の第一音のピアノは、弦楽器のように深く太く心の奥底に響き渡ります。ここは迎賓館、特別な場であり、今日は特別な日であると分かる空間です。体制は壊れる。今まで壊れた事がないから分からないだけと、先生から何度もお聞きしているのに、どこか能天気に未だ受け流している自分を自覚しました。人類は憐れとの響きに、言いようのない居た堪れない思いが全身を襲います。半端と聞いた瞬間、全身がビクッと大きく動くのが自分の有り様です。時は静かに確実に恐ろしい速度で、ある世界に向かっています。目先の見た目に惑わされ墜ちる為に生きているわけではないと、強く感じる迎賓館コンサートです。帰りの新幹線でチェーホフの桜の園を読み終えた時、迎賓館コンサートと重なりました。過去、今、未来に生きる登場人物其々の側面が、私自身の中に垣間見えるのです。未来どころか今を認識できず、過去にすがりつく人々の愚かさを鼻で笑いながら、同時に自分と重なる事に気づき寒気がしました。滅びゆく古い生活への哀愁と美しい桜の園の世界どころか、すがりつく過去すら無く人類滅亡の危機にある今、逃げてはならないと心改める今です。

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盛岡市民文化ホールにて
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比叡平にて
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いだき京都事務所にて