月の光に照らされて

仕事でのミスに、他の方への負担も掛けてしまったコンサートの前日でした。
いい加減な状態で今を生きている自分自身が浮き彫りになり、ひとつひとつをきちんとしていく事をわかっていく機会となりました。

仙台コンサートはライブ配信でのコンサート参加でした。
東北の地のでのコンサートは、身内のように親しみが湧き、音が優しく響いてきます。
心が震え、涙がこみ上げるのは、これが愛の経験なのでしょうか、と誰に問うでもなく問うていました。

娘を高校まで迎えにいく車中でのコンサート。
学校からすぐに車へ来てくれて、一緒に先生の音に包まれ走る中、学校生活で疲れきった娘はぐっすりと眠りに入りました。

ちょうどその頃、大きな色濃い月が右手に大きく現れ、満月から少し欠けた線が優しく光り、線のように架かる雲と山々とでより一層月を美しく輝かせていました。

先生のピアノの音に抱かれ、月のあかりに抱かれ、田んぼの真ん中を走る道をゆっくりと走っていきました。
ちょうどその月の下には、クロマンタの山が月あかりに照らされていました。

きっと古の人たちは、このような時にうたを詠むのだろう、と優しい空間に心も満たされる経験でした。

先生、高麗さん、いつもありがとうございます。
東北にいる今、心も新たに進んでいきます。