KEIKO KOMA Webサロン

旅の途中


この街にも本格的に寒さがやってきた。12月に入って、いろんなことがありました。
その最初で最大のテーマは、言葉ってなんだろう。ということ。
『出会いの一日』での経験を言葉で書こうとしても、出来上がったものは、薄葉紙一枚の差でちがうものになっている。うっすい、目にもみえないほどの、あるかないかの紙。
私が言葉で追っていたはずの世界は、知らない間にその一枚の紙の差でちがう世界になってしまっている。どうしてあの経験を、あの身を置いた世界をそのままに表現できないのだろう。
何か微妙、とてつもなく曖昧で繊細…。その世界を追っていたはずなのにたった紙一枚の厚さに何か別のものが入り込み、全く別の世界へ誘おうとしている。
…お手上げ。そのことを対象にしたとき、すでにちがうものになっている。これはもう、今までの意識では追えない世界のように感じる。
それで最初の問いの中で迷走していたとき、まだ2歳くらいの方が家に来てくださった。帰る時に我々に発した「ありがとう」が衝撃で、視界が開いた。その音は私の胸を奥底までまっすぐに射抜いていた。それは光の矢だったのか、一瞬にして私の全身は健やかで明るい心が満ちていた。なんだこれは!という衝撃。言葉はいのちを変えるし、人生も変えることを目指してゆける経験。言葉ってすごい、こんなに言葉が届くことがある。
そんな言葉を遣える人に会ったのが、まだ12月の初めのころのお話…。
紫禁城まで辿りつくには長くなりすぎそうですので、また明日!

KEIKO KOMA Webサロン
モスクワにて
KEIKO KOMA Webサロン
セロリアックとホタテのスープ
KEIKO KOMA Webサロン
お茶会用