新年
新しい年のコンサートに参席出来、誠にありがとうございます。とても美しい物語を体感しました。コンサートで音が生まれると物語も生まれ続けるようで、そしてそのストーリーの異次元の美しさは人間の考えられる事ではないという感想です。「いだきとは何か」を理屈からわかろうとふんばってみたのが私の去年の12月のことです。しかし私の頭での理解は限界を迎えており、なんでこんなにわからないのか、虚しくて心は空虚でした。理屈を求めても、中身のない人間にその理屈をわかる事は出来ないんだという事だけはわかりました。私は今まさにその『中身』を探しているのに中身がないと意味を為さない頭からわかろうとしたって、その道は私には間違っている事は明白でした。私は新たな道へ進み、人間として1番大事なその中身を探す旅に出かけました。昨年12月に〈幻のkoguryo cafe〉で高麗さんに私の内面を書いて戴いた詩は、私の生きる最大の指針となり、それからの1ヶ月間に人生が変わる程の経験をしました。
1月1日にこの命があって迎えられる事が嬉しくてありがたく、2日のコンサートでは大きな旅の転換点にいました。コンサートのピアノの音で、どうしてそうなのかという理屈を超えて、私は壮大なストーリーの只中に身を置いていました。
何の音もないその宇宙に星が生まれる音がピアノからしていました。星は水を含み、風が生まれ、やがて川や山が生まれます。そして文明が生まれる予感がしていました。豊かな文明が興る時の豊かな音、その場のエネルギーがそのまま顕れていました。私の身体や胸の奥底から喜びが生まれます。とても久しぶりにそのエネルギーに出会えた喜びでした。はるか昔、文明や国が生まれるほどの人々の生命のエネルギーの燃えているところをみると、現代の人に起こる多くの病とは絶対と言えるほどに無縁でした。
豊かな文明がひとつ生まれる事は歴史を大きく変えていました。かつて地球に興った偉大なる文明は永遠でありながら、今、歴史は大きな岐路にあることを伝えていました。かつての様々な文明が生まれた時とは気配が違う様子です。今までの歴史上の時とは次元の違う世界が生まれていました。そこに2人の人間の姿が在りました。2人は別々の存在であるはずが、ある時ひとつの存在となっていました。その時の存在の輝きは、星の光ともひとつも違和なく融合していました。星が生まれて輝くその輝きと同じくらい純粋で美しい輝きでした。そして人間は星の内で、星とひとつに輝いていたのです。その2人から生まれた子が『愛』でした。2つの存在から生まれた新しい光というか新しい存在です。愛とはこんな風に生まれて、その純粋なこと可憐なことそして強さ、美、人間としての全てが在りました。そんなに尊く生まれた子がたった1人なのかとおもったら、気がついたら、『愛』が生まれたその時から、距離とか場所とかは関係なく、たくさんどこでも『愛』は生まれていたのです。男女からたったひとつの愛がうまれて、その愛を大事に守っているという、どこかで聞いた事のあるストーリーではないみたいでした。そして生まれたたくさんの『愛』は何をしているのかと続きを楽しみにしていたら、皆で美しい国を創っていました。皆のいのちを大事にする国です。皆のいのちが輝き生きられる国を創っていました。
何億光年先にある星の光も、今生まれた星の光も同じく輝いていました。年々輝きがなくなる在り方も、もう終わってしまった不思議な人間の世界のようです。講座やコンサートを経験した生命は、人類に宿された暗い運命があったとしたら、その運命の道を辿らない次元に飛翔できる生命になっている事を経験しました。
こんなに美しい在り方が人間の生き方であるということ基準にしたら、それはもう新しい世界です。今の今までの、どこの人間の世界を見ても見た事がない在り方です。瞬間でもその手がかりが得られたらすごい事なのでしょうけど、コンサートでは、その瞬間が約2時間ずっと起こってこの生命で経験しているのです。2022年、新しく幸せな年明けからスタートしました。ありがとうございます。