新しい時代の幕開け

三鷹コンサートの二日目で、この場に座っているだけでも普通の事では無いとコンサートが終わったとき、このコンサートの経験を経て生きているだけでも有難いという初めての安堵と感動に包まれていました。
時の流れという観念が最も大きな観念のように感じ、全ての人間に染み渡ったこの観念からの解放は途轍もない事でありました。人間が時の流れから解放されたら困る古い世界との戦いと見え、作られたものの違和感が剥がれて行く時、限界と感じる具合の悪さがありました。音もなく染みついて浸透した観念にピアノの音が届き、新しい光を知ります。触れなければ苦しむことはなく、人類を静かに終わりへ導くものを全て身に受け何十年も勝ち続けて下さっていることへの畏怖、敬意、感謝など表し尽くせない気持ちでいっぱいです。その場にいる事くらい誰もが逃げてはいけないと中心を感じ、新しい光に出会います。古さの中心に新しい光が届き全く新しい体感が広がります。

暴れ回っていた時の流れという観念が新しい光に出会い、小さく大人しくなり新しい世界に佇むように、全てが存在できる世界を新たに経験します。新しい神が現る素晴らしい音が全てを変え、大勝利と感じる音が広がって行きます。

とても粋なメロディの連なりをお聴きし、ラストの高句麗的な音では麗花の詩の言葉が聞こえてくるようで、麗花の詩の続きはこんなにも素晴らしい世界である事に大変感動しました。新しい世界へと確実に歩んでいくあまりにも素晴らしいコンサートの日々を有難うございます。