新しいフィールド
6/17三鷹コンサートに参加させて頂き、大変貴重な経験を誠にありがとうございました。
第一部は「天之御中主」でした。
メッセージから畏れ多く、姿勢を正し耳を澄ませました。一音一音がとても純度の高い音と感じました。ピアノの音の重なりの中に尺八の音色のような音が聴こえ、何時ぞやのコンサートにてその音が内面を解放に導く音だったので、音がそのまま身体を通り響くように、ただその一心で音に集中しました。最初、音と自分には薄い膜のような隔たりがあり、耳も気圧が合わないようで変でした。とにかく余計な意識を払うように、空っぽになり音が内側を通る状態を模索しました。ある時頭が真っ白になる瞬間があり、音が身体を通り響きました。何も感じられる事など無く、自分は空洞で、この純度の高い音が身体を通り響いている、それでもう充分でこれ以上何も望むことはありませんでした。大変貴重な経験をさせて頂きました。
第二部は「化身」でした。
音は最初から身体に響くようになっていました。腰が痛くなってきて、日中腰を屈めて入浴介助をしていたからでした。最初は何でこんな大事な時に、、と痛みを疎ましく感じましたが、途中からそれも私だと受け入れる気持ちに変わりました。演奏は今迄聴いたことのない表現と感じました。ある時瞑っていた目の前に、突然知らない次元へ空間が広がったように感じ、新しい地平線、新しいフィールドと言葉になりました。
アリランの演奏では、あまりに鮮やかな美しさに音が生きているようで、体内に新しい何かが生み出されるようでした。手拍子と先生のピアノの掛け合いは「存在」との共演のように感じられゾクゾクする体験でした。終演後は新しいスタート地点に立った体感でした。得難い経験をさせて頂き、誠にありがとうございました。