救い
昨夜、スーパーの買い物袋を両手に提げて歩いていたら、胸元の心模様ペンダントが不気味な閃光を放ち、驚くと同時に地響きのような雷鳴が轟きました。手術後でまだ走る事ができない私は、足を引きずりながらマンションの坂道を必死で登りました。部屋に入った途端、殴りつけるような雨風と稲光の外、正に危機一髪で救われたのです。思わず手を合わせ感謝しました。ふっと、今何か災害があっても、この身体では走れないことの不安が、俄かに広がります。この瞬間、たった今、感謝したのに何て愚かなのでしょう。自分の頭が嫌になりました。部屋から眺める荒れ狂った外を見つめながら、「今、こうして助けて頂いたことが事実である」と、自分の頭を打ち消しました。朝方、不思議な体験をしました。自分が体から離脱し「このまま戻らなかったら、死ぬのだろうか」と、部屋の空中で呟いているのです。その後スーッと体に戻り目を覚ますと、いつもの部屋が目に入ると同時に、目覚まし時計が鳴りました。夢にしては、あまりにもリアルな体感が残ります。外は薄グレイの空が広がっています。何が起こっているのでしょうか。縄文コーヒーを頂き、身支度を整え、今京都に向かっています。とても不思議な、静寂な気持ちのまま、新幹線から空を見上げています。今日の迎賓館でのコンサート、よろしくお願いします。