愛の時間
狛江高句麗伝説を有難うございました。
開演前からいつにも無く快適で、前夜の存在論での表現が私達を取り巻く「時間」を既に大きく変えていたと分かります。また、時間が無いという事は距離や境がないことと初めて明らかに分かります。先生が演奏される時、音と音の境を無くして行かれ、人に例えるなら最も仲の良い、緊張や距離やあらゆる境や分け隔てるものがない時間も距離もゼロの深淵な関係を築いて行かれていることを初めて体感致しました。そのとき、高麗さんが表現される『ここ』では、あらゆる存在が明確となりあらゆる存在とひとつに生きていました。
何もかもが最高でしたが、やはり先生のピアノと高麗さんのお声が響くとき魂が揺さぶられます。大いなる存在が最も丁寧に慎重に優しく愛を教えて下さっていることが分かり、大いなる存在や宇宙や宇宙の始まる前、生や死、人間を超えたことまでもこのように近く生きていけるのだと喜び溢れます。
高句麗の地のエネルギーが今ここに顕れたときは、髙麗恵子という人間はこんなもんじゃないと誰かが叫んでいるような迫力と共に次々と音が展開し、一人の存在が顕ることの途轍もない影響力が宇宙まで貫いて行くのです。先生のお身体を通して音が生まれた時には既に宇宙が変わっているとそのまま分かることの連続でした。この音を聴いたなら新生命となり、今までの宇宙史にはない良い時代を生きてこそ生き延びて行けるということが表現されました 。
音の一音、詩の一言にこれほどまでに幸せを感じたことはありません。要の要の時を家族と共に出来たからとも分かり感謝申し上げます。