応用コースを受けて
一昨日、目覚めると虫の音が響き渡る朝を迎えていました。静かに音を立てずに降る雨を眺めていると、季節がいつなのか、今はいつなのかが分からなくなります。私は、どこに存在しているのか。セピア色に染まる、とても不思議な空間にいました。音のない静かな、満ち足りた時です。その中で白いコーヒーの豆を挽き、先生の器に淹れました。そのあまりにも透明なる清らかな美しさに、驚く朝です。透き通る美しさは、口に含んでも何もなく、コーヒーの威力を新たに気づかせて頂きました。思わず、「これはコーヒーではありません。自分の心を映す鏡です」と口に出していました。
どこかで当たり前のようにして毎日コーヒーを飲んでいたと、自分の傲慢さに気づきました。感謝の気持ちを失わずに生きたいです。ふっと、このコーヒーをお勧めしたい場所が浮かびました。昨日は駅まで行きながら、お店に辿り着く事ができず、相手の方も不在との事でした。今日もう一度、アンドロメダエチオピアコーヒーの事を話に行ってみます。初めて、伝えたいと思いました。気持ちのまま、動いてみます。
応用コースでは、緊張で身が引き締まります。「一番駄目なのは、嘘をつくこと。考えたなら、ちゃんと答えを出せ」との先生の言葉に、ビクッとしました。考えると言いながら、考えていない私も嘘つきです。いい加減さが浮き彫りになります。「一番大事なのは、生きている基」「自分の基を理解してほしい」との先生の言葉を受け、心底分かりたいです。今、分からなければ終わってしまうからです。縄文時代のエネルギーのお話の時、二年前の自分を思い出していました。手術後に退院して間もなく、まだ歩くこともままならない時に炎天下の中、東京国立博物館まで出かけました。電車の中で偶然見た、「縄文JOMON」の縄文土器に目が釘付けになったからです。今考えれば、よくあの体で、あの距離を歩けたものだと自分に驚きますが、無我夢中で気づいたら出かけていたのです。そして、「縄文の女神」に出会いました。あの頃は、私も愛犬も生きることに真剣でした。計算も何もなく、無我夢中でした。自分の生きている基、掴みたいです。