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忘れられない人


高麗恵子さんが、大切なものを渡して下さる時におっしゃった、「忘れられなくて」
の一言が私の心に飛び込み、心の中から声がした。
「忘れられなかったのは私です。」何度も繰り返し聞こえるその声に、私は涙をおさえるのに必死だった。
それは、2000年の想いなのか、1000年の想いなのか。遥かなる時を超えきた想いであると知る。

14歳の冬の日。私は初めてその人に会った。小学校の時の友人と共に歩くその人と、
私は中学校の渡り廊下ですれ違った。すれ違った途端に心臓がドキドキして止まらなかった。
私の出会いたかった人と瞬時に分かった。
「あの人は誰だろう、あの人と友達になりたい。」
会ってから、ずっと忘れられず、私は毎日願った。けれど中学2年の3学期になって
いたのに、私はその人のことを何も知らなかった。友人と一緒だったので、同じ学年
であることだけは分かっていた。それだけが希望だった。春になったら同じクラスに
なりたい。それだけを願い、冬の残りの日々を過ごした。
4月になり、3年生の教室に入った時、私は飛び上がりたいほど嬉しかった。同じ
教室にその人がいたから。そして、その人の名を初めて知った。
高麗恵子さん。

私の願いは叶い、今も共にいれる人生の奇跡を想う。
出会いたかった人、忘れられない人、遥かなる時を超えて叶った、高麗恵子さんとの出会い。

11月1日「高句麗伝説」コンサートは、待ち望んできた魂共に。

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