属性

鹽竈人社の表参道の石段は202段あるそうです。JRの階段すら苦労して上っている私にとっては正に命がけといってもいいくらいでした。ほかの方が書いておられたように周りに何があったのかも見えていませんでした。石の段組みはどれくらい昔からあるのかはわかりませんが平坦な石組みではなく一段がとてつもなく高く思われて、赤く錆びた鉄の手すりにつかまって一段一段上りましたが永遠と続くように感じました。鉄がささくれ手に血が滲みます。偶然三宮のバス乗り場で出会った知り合いの受講生とご一緒しました。コンサートに身を運ぶということはいつも偶然に出会う人との関係性もあるようです。冷たい空気でしたが空は澄んでいます。まるで五女山の階段を上っているようです。やっとの思いで登りきると門があり社殿が二つあります。でも何かが違っているように感じてまだ別の社殿に向かいました。牛の石像と大きな杉の木が存在を現して信仰とはまた別の恐れ多い感覚に打たれました。薄紅の小粒の花が咲いています。四季咲きの桜で秋から春にかけて2回花を咲かせるそうです。正月桜ともいわれているそうです。初めて見ました。境内は清められて社殿は光り輝いていました。

コンサートの第一音から上昇するような感覚、人を自分の価値観で見て判断する悪い癖を感じて恥じ入りました。私は自分が思っているほど小さく枠に嵌まって生きる人間ではないかもしれない、自分で足かせをはめて手にはギブスまではめて小さく生きているのが馬鹿らしくなりました。だから何度も眼底出血を繰り返しているのかもしれません。助けられることだけが私の属性ではないはずです。ほんとうの自分になれたら五女山の階段も上る時が来るかもしれない。盛岡にはいけないけれど気持ちは一つでありますように。ありがとうございます。