“天地開闢”
仙台コンサートの開催を誠にありがとうございます。
激しい雷雨の嵐が轟き、空間から大地から山から海から根こそぎ撹乱され、崩れるものは崩れ去り、根底から新たな秩序がつくられていく天地開闢のプロセスを経験しました。
2部では、”高句麗”のCDを彷彿とさせる音と感じながらも、記憶にはない全く新たな強国の音に畏怖を感じ、吹き飛ばされないようにとしっかりと姿勢を正しました。
ふと”くにうみ”と言葉になり、新たな国が生まれたからには、もはや取り戻すどころではなく、まして意図してできることでもなく、人間まるごと変わる時と感じた瞬間、先生の頭上にぽっかりと天が開き光が差す光景が見え、息をのみました。驚く余韻に浸る間もなく、ピアノに力づよく最後の一音の指先を残したまま立ち上がる先生のお姿が目に映り、演奏が終わりました。
“私はなぜ東北で生まれ、いまに生きてるのか”、と考えることがあります。以前であれば”なぜ生まれてしまったのか”、と個人の因子の巡りから、悔いにも似た感覚が中心でしたが、いまは未来に向かいそれとは異なる心境の時を迎えています。
先生の演奏から、徹して内面に答えを求め自然と一体に生きた未来永劫の魂が身の内にある手懸かりも得て、この地に息づく魂と共に、新たな時代を謳歌し生きる人生を心より望みます。
ありがとうございます。