大きなぬくもりの彼方に
世界が大変で、頭の良い人たちがつくってきた世の中がどうにもなりません。
東京大空襲のとき私は小学1年生でした。巣鴨の実家は燃え、ごろごろと横たわる人の死体をまたいで悲しいと感じる感覚もないほど逃げました。つい2年前の83歳のときには15時間におよぶ大きな手術も経験しました。何度かの死線をこえて、世界のことを考えます。それでも、どうすればいいのかわかりません。
いだきしん先生という方に出会えたこと。その大きなぬくもりの彼方に私達みんなが助かることがあるのかもしれないと、それよりおもいつかないのです。
あしたからの東北での高麗恵子さんの展覧会や講演会のご成功を心よりお祈りしています。
堤 久子