変性意識
人間同士の中で日々経験する不安、不満、悲しみ、辛さなど人間的感情は、外の世界ではまるで無縁。この超越的な外から見て正しいかどうか、真かどうか、ただそれだけであることを知り目が醒めました。
大きな超越的存在に抱かれて自分がないような不思議な感覚の中で、意識は鮮明に澄み渡り、その中で、先生が以前白板に書かれた、変性意識の文字が浮かびあがり、まさにこの超越的世界を求めて、日々彷徨っていると感じました。人間同士のある特別な関係の内にも、外の世界と通じていく愛し合う関係が存在することを知ります。自分の経験的にもそれをわかるのです。変性意識、内から外へと通じていく愛、身体の裡にある神秘、生命の奥義がすらりすらりと明かされていき、わかっていることを何故かわたしは自らわからなくしてしまう、わからない相手に自分の存在を合わせることによって神秘を失っている、そう気づいていきました。男たちが女性を支配し、大地を支配したときから、わからなくなってしまった不幸を自らの裡に見るようでした。大いなる神とも、宇宙とも呼べる超越的世界にどんどんと到達していく愛し合う関係があることも自らの裡には感じるのです。途中強い孤独を感じながらも、今はこの孤独を全身に身に受けながらもここを通過すると生まれ、例え孤独であっても自らのうちにある神秘を軽く手放してはいけないと感じながら、先に待つ新たなる出会い、新たなる始まりに懸けていく意思が生まれていました。
世界中、また身近なところでもたくさんの問題が山積する社会の中で、何をしたらよいのか、と問うた瞬間、まず幸せに生きること楽しく生きることという答えが返ってきたことに笑みがこぼれました。とても不思議なことのなのですが、この数日、生活がとても愉しいと感じるのです。何かを意識的に変えたわけでもないのに、家に帰るととても豊かな心が広がり、生活が愉しいと感じます。社会で仕事をすることだけが自己実現=幸せと思ってきましたが、経済活動に翻弄されるばかりで、やればやるほど幸せから遠のいていくジレンマに陥っていたのだと感じます。幸せは生命の内にあり、幸せを育んでいく生活がとても大切だと感じます。
帰り道、ふと月を見上げ、人間、自分のものだと言って所有しているものをすべて手放してしまえばどれほど自由かと感じました。身の回りのありとあらゆるものを自分のものとし所有し、それを自分のものにし続けるために自らの生命を痛め首を絞めていることに疲れを覚えました。何も持たずに、月と風と大地とともに生きてみたいと感じながら帰路につきました。神秘的な夜です。
ありがとうございます。