受講生

日付変わって明日日曜日に、この人生60年の区切りとしての、ある大掛かりな催しを主催することに致しております。半日で４つの別々な舞台を創ります。舞台に立つのは、私と、それぞれに１〜2名の表現者の方々です。その中のお一人と今日は最後のリハーサルでした。素晴らしい演奏家の女性です。リハーサルが終わって、人生の転機についての話をする時間が持てました。もちろん私は先生との出会い、初めてのコンサートのこと、先生のおはたらきのことなど、話をさせていただきました。驚いたのは、彼女の人生を（終わりそうな時に）大きく軌道修正するきっかけとなった言葉を投げかけてくれたのは、私も存じ上げている、いだきの受講生である男性だったことでした。その一言をきっかけに、彼女はそれまでの生き方をスッパリとやめ、大きな決心をして海外へ留学なさり、今では多くの映画監督などから信頼される作曲家としてご活躍でいらっしゃいます。そしてまた留学から帰った後に良き仕事や出会いをもたらしてくれた人も、先ほどとは別の、昔いだきを受講した女性だと知りました。「この方々のおかげで、今の自分はある。生きていてよかった。出会ってなければ人生壊れていた。」とおっしゃる姿を見ながら、ああこうして、いだきの受講生という存在は、人の希望になっているのかもしれない、人に生きる希望を届けているのかもしれないと、強く思いました。このようにして、先生がいらっしゃるおかげで、また受講生を通じても、何万人何十万人もの方々の、終わりゆくはずだった人生が軌道修正されているのだと実感しました。であるならば。私の明日の催しも、私がいだきの受講生であることを命の中心にして舞台に立ち、精一杯やるべきことに邁進することで、誰かの希望になるのかもしれない。そう思うとありがたくて涙が出ます。３０歳で死ぬつもりの人生でした。倍の時間を生きながらえて、明日、命輝かせて舞台に立って参ります。しなやかに、朗らかに、元気に立って参ります・・・。

先生、そして高麗さん。いつもありがとうございます。また講座やコンサートに伺える日を、心から楽しみにしております。