出会いを待つ生命、魂
北朝鮮の拉致被害者のご家族のことに接すると、家族を連れ去られてから何十年もずっと活動をしてこられ、いき場もやり場のない、悲しみも憤りも怒りも、当事者が声をあげ続けなければならず、活動というより戦いであるということを、接することで分かりました。ご家族であるご夫妻の姿には‘我’が一切感じられず、12年前に再会してお話しをした時、『世間では皆、会社を定年しているからその時間を過ごしていてね。でも私たちはこうして活動をし続けなくてはならないの』とおっしゃったことが未だ心にあります。生きているうちに、なんとかならないものかと考えます。高麗さんの最近のビデオ講演会からも、ウクライナの戦争のことで、侵攻から1年で今は報道があるけれども、それでも次第に関心が薄れていく世間のこと、そしてひとりひとりが関心をもつことの大切さを伝えてくださいました。
ウクライナの方が、先月コンサートにいらしていた際、アンコールの最後にいだきしん先生に深々と御礼のお辞儀をされておられ、何度もされていて、衷心からの礼をなさっていることが伝わり、そのことが心から離れません。私はすぐ後ろに座っていたのですが、コンサートの最初はウクライナの地が攻撃を受け、爆撃、人が亡くなっていくのが映像で沢山見えてきました。音も衝撃もとてもリアルで心にも衝撃を伴うほどでした。
戦争がどうしたら終結をするか、そして世界中の問題がどうしたら解決していくのかを考えていくお話に、どこかで「仕方ない…」と思考停止していたことに気づかされました。今、書いていても、その為に「頭」はあるのだから、と、解決するために考えていこうと、今日の いだきがはじまってから40年にあたる大変尊いこの日のコンサートにのぞませていただきたいと考えます。
昨年の秋から今年に入り、アトピー性皮膚炎の症状がひどくなることが多く、仕方ないと思っていましたが、世界のニュースを扱う仕事をしていた時、不思議とほぼ治っているに近い状態になったことをふと思い出しました。起きている本当のこととは何だろう…とたどり、日々考えていました。世界がどうだから、世間がどうだからこうなっている、といった受け身の状態では生きていけず、世界へ向かい、愛、光の世界、光の空間を拡げる戦略を新たに、新しい中心を、大きな未来に羽ばたく礎として、実現する未来に向かい、実行していきます。
昨夜のビデオ講演会、「本音で生きてください」講演会では、超満員でしたがはじめての方も一緒に笑い合い、活気にあふれ、自分もがんばろうという気持ちになりました。エチオピアでコンサートをされたとき「Thank you SAITO!」とエチオピアの方々が皆、歓声をあげていたという御話に、コンサート開演前の美しいエチオピアの方々の瞳が蘇りました。深い歴史の悲しみを内に秘めながらも「この時を待ち望んでいました」と未来への希望が瞳から伝わるようで、世界中にこうして真の出会いを待ち望む生命、魂はたくさんいらっしゃると感じます。
いだきはじまりの日 ―
高麗さんのお父様の存在浮かぶと涙があふれ、笑みもこみあげてまいります。
はかりしれない悠久の時を経ての歴史的な流れ、空間的な大いなる働きかけ・・・奇跡的な出会いを生かし、これから先を創ってまいります。
ありがとうございます。