一本の道
新幹線の窓の外に、ふっと目を向けると雪が一面に積もった真っ白の世界が突然現れ驚きました。空を見上げれば、神話の世界のような太陽が輝き、雪に光を放つそのあまりの美しさに、自分がどこにいるのか分からず魅入っていました。ここは東北であると分かると同時に、なぜか五女山が過ぎったのです。今日のコンサートは、とてつもない事が起こると予感しました。第一部では、この世の時間を超え、銀河鉄道から五女山へと続く一本の道が、はっきりと見え私の中で繋がったところで演奏が終わり、夢中で手を叩きました。驚くと言うより、上手く言えませんが遂にこの日が来たと確信したのです。幼い頃から気がつくと、自分の家で両親と一緒にいるのに、「帰りたい、帰りたい」と胸の中で叫んでいました。「ここがお前の家だよ。どこに帰りたいの」と自分に言い聞かせるのですが、強い衝動は抑えられず、いつのまにか諦めたのか忘れてしまったのです。私は幼い頃からずっといだきを求め、先生と高麗さんに出会うべく出会い、今日やっとはっきりと一本の道が見えました。第二部の天才のメッセージに驚きと喜びが溢れます。完全に現れ出た新しい世界は、私たち一人一人が天才となり、新しい世界を創りあげていくのですね。何と表現していいのか分かりませんが、私たちが生きていく世界、やさしく美しく愛の光に溢れる光景を、はっきりと見せて頂きました。今日は、ずっと空間創りを考えています。以前、面談で先生に話した「他所者に感じた淋しさのない場作り」から「空間を創りたいんだね」との言葉が、ずっと胸の中にあります。私は今の職場でも、空間を、場を創りたくて毎日悪戦苦闘しているのだとも気づきました。一つ一つ明らかになり、これから何をどう表し、実行していくのか。大きな気づきのコンサートをありがとうございます。