一人のいのちからはじまる
いだき講座を開催下さり、誠にありがとうございます。私はいだき講座に出逢えるまで交通事故・不法侵入・交際相手との別れのもつれ等々、TVのニュースで報道されるような事件が多く、本当に生命限界のギリギリの状態で生きていた事を振り返り、先生に出逢えるよう導いてくれた働きに感謝よりありません。
自分自身を責めてしまう事も多く、インナーチャイルドに関する本を読んだりしても苦しくて生きていく事を諦めようとした時もあります。そんな時でも心の支えだったのは大事に育ててくれた母の存在があったからです。それなのに父親がアルコール依存症を発症しておかしくなった時は、いつも支え続けてくれた母が泣き崩れ大泣きしながら「お願い、私をお父さんから解放して~家もお金も何もかも要らないから、お願いだから」と困窮したのです。高麗さんの【平均的な年配の女性は本音を圧し殺し、諦めて人の為家族の為にと生きてる】とのお話を伺っていたら急にハッキリと脳裏に焼き付いていたあの日の命の糸が切れそうな弱りきった母の姿が思い出され号泣してしまいました。依存状態で車を運転し、海に突っ込んだり川に転落したりと、理性が欠けた状態の父親に叱った事で私は商店街を車で引き摺られ、もう一家心中よりないのではないかとまで考えた程どん底まで病んでいた時の事です。それでも手を差し伸べて下さった方々に支えられ家族で力を合わせて生きてきました。
また、お姑さんも20歳で嫁に来てお金がないから同居よりなく、両親から時間ピッタリに食事が出来ていないと怒鳴られ、食事時に赤子が泣くと「静かにさせろ」と命令され、いつもヒヤヒヤしながら子育てしていたそうです。子供が成人するまでの辛抱と我慢に我慢を続け、二人の息子を大学に入れ離婚しようとしたら両親が寝たきりとなり出て行けなくなった事、そこから長年介護し鈴が鳴れば駆けつける日々だった事も話してくれました。その家に嫁いだ私も苦しい日々でした。頑固な父親には誰も意見を言えず、逆ギレされないよう皆が我慢し耐えていたのです。生まれた長女はのけ反るように泣き、毎夜泣き止まず「癇の虫じゃないの?虫祓いに行ったら?」と言われていました。私も苦しかったですが、生まれたばかりの娘も苦しかったのだと今なら理解出来ます。それから何年かしたある日、友人が届け物と一緒にコンサートのチラシを手渡してくれました。「生命の働きを即興演奏される方のコンサートです。今の自分の状態が分かりますよ」とだけ言って友人は帰ってしまいましたが、私はチラシを前にドキドキする胸の躍動感を抑えられず、直ぐにチケット申込みの電話をしていたのです。いのちのチケットでした。その日から楽しみでなりませんでしたが、コンサートでは苦しい自分の状態をハッキリと自覚しました。自分を抑え我慢しているから苦しくて、娘を受け止められないのだと分かったのです。不思議だったのは私と夫と娘の感じた事があまりにも違った事です。プンプン起こっていた夫は抑えていた怒りが出たのでしょうが、帰りはとても身体が楽だったのです。後日いだき講座について高麗さんのお話をお聞きし、求めていた生き方が出来る喜びに胸踊り生きる希望を直感した私は一番に手を挙げて申込みをしたのです。受講してからは頭で考えると分からなくても、突然口を就いて本音が飛び出してしまう経験が起こり驚きました。夫の両親と家族旅行中、幼子が乗っている車でタバコに火をつけようとしたお父さんに「子供が乗っているので外で吸ってもらえませんか?」と言うと、腫れ物に触るように父親に逆らわなかった夫とお母さんが睨んできたのです。お父さんを怒らしたら大変と思っていたからですが、お父さんは「そうだね、次の休憩の時にするよ」とタバコを閉まってくれました。この一言から家族の関係が変わりました。本当に本音は誰のいのちも犠牲にならない解決への道と今でも実感します。京都事務所にて「誰のいのちも本音で生きたいのに頭が邪魔をする」とお聞きしましたが、いよいよネックだった頭にまで即興演奏が響くなんて夢のようです。7月3日渋谷コンサートに向かっていきます。
ありがとうございます。
長崎佐智江