シリアからの便り
昨日のコンサートの夜に家にお掃除に来てくれているスタッフと話していた時、私の部屋の中は胸がかきむしられるような苦しみを感じるところがあると聞き、何処かは自分で表現していました。私だけでなく人も感じるならとテーブルがあるところを夜中に引き出しから全部片付けました。サンクトペテルブルグのドフトエフスキー博物館に行った時、ロシアの文学の香りに心惹かれ、帰国しすぐに、ロシアの文学の香りがする部屋を作りたく、買ってきたテーブルですが、今は本や書類置き場になってしまい詩を書いていませんでした。何もなくなったら、ノートに詩を書いていました。とても楽しい空間となり、コンサートで心臓の光の花が咲いた後でしたので、大変うれしく感じました。
今朝は、シリア映画「ナツメヤシの血」のシナリオライターからの長いメールを読むことからはじまりました。魂表すセリフに感動し、一言一言胸が動き、この表現ができる方にお会いした気持ちで、京都での上映会の翌日にはお手紙を書きました。数日前にやっとスタッフがつながり、私も再度お便りをお送りさせていただいたそのお返事でした。メールでのメッセージも一言一言は爆弾でも投げ込まれたような強い衝撃を受け、胸が痛んでなりませんでした。13歳の息子さんは生まれてから戦争より知らないこと、毎日人が殺され、肉片が飛び散る光景や子供が殺されるシーンを見ていると人間性が失われることが書かれていました。故にアートが必要と書かれていました。毎日が最後の日となり、死は背中にあるというのです。そして「死は人生の終わりではなく、苦しみの終わり」との言葉に胸痛みました。8月は毎日空間にこの言葉が渦巻いていました。現実にあることとわかり、同じに苦しいままでいるのではなく、解決へ向かいきちんと受け止めていこうと考えます。シリアでの100回記念「高句麗伝説」を見てくださったようです。先生には音楽を私には詩を書いてほしいと書かれていました。そして私にメールを書いているうちに気持ちが前向きになり、ひらめきが起こることへの感謝の気持ちが書かれていました。ちょうど、夢で「戦場にいる兵士が希望を感じる詩を書く」光景が見えていたのです。テーブルも詩を書けるように綺麗にしましたので、毎日取り組んで参ります。戦場に希望の光が灯る詩を書くには自分の内面が遥か彼方につながっていないと書けません。染みほどのことがあっても書けない限界も甚くわかる今日の一日でした。毎日書き続けます。
すぐに27日京都ロームシアターでのコンサートがございます。そしてすぐに九月入りすぐに2日は仙台、4日は盛岡でのコンサート。11日は三鷹でのコンサート。そして12日は再び「高句麗伝説」があります。このスケジュールは只事ではありません。すべてひとつとし毎日休まず表現し続け、動員のはたらきかけをし続けます。日本で開催するコンサートが世界に伝播するのです。皆様にもご協力いただけましたら大変ありがたいです。レバノンの方からも電話があり、いつも今日が最後という状態で生きていると聞きました。大変な状況にある世界とつながっています。日本でできることは尽くしていきたいです。ありがとうございます。