ひとつ
巨大な台風が日本列島から去り、青い青空が広がり富士山も美しく姿を現していました。多摩川沿いに少し近く位置する自宅からはサイレンの音が一晩中鳴り響くのが聞こえ、かつてない非常事態を告げ、暴風雨の中、人間としてどう生きていくのかを問われているかのようでした。
ウラジオストクでのコンサート、ありがとうございました。一音からあまりに美しい音が心に染み入り、隔てられ、分けられていたものが先生の演奏を通して、雪解けとともに大地に光がともり、大地が満ちて、真の春が大陸に拡がっていくことを感じました。
人間も、大地も、こうして内面が変わるということ、こうして世界を変えていかれているご活動であることを海外の地でこの身で経験し、証人とし、力を付けていかなければとも感じました。突然、涙がこみあげてきて止まらず、同胞、ということばが命とひとつになって突然わかった瞬間がありました。いのちひとつ、であること、平和の音にただただ涙が止まりませんでした。アリランもロシアのウラジオストクでしか聴けない音であり、美しく麗しい音と命に刻まれています。終了後のロシアの方々の笑み、日本の人たちとも生命ひとつで喜び合えたことがとても嬉しく幸福です。また伺いたいロシアの地です。中国、北朝鮮との国境に位置する場所であることから、世界情勢からこのあたりを見たときのこと、北朝鮮の方を感じると特に暗い影を感じていましたが、コンサートの翌朝、同じ海の向こうを見たとき、自分の内から暗いものは消えていました。高麗さんの書き込みからも、これからの展開を知り、益々、世界の方々へお伝えしていきたいと感じております。皆さまのご無事のお帰りをお祈りしております。尊い経験を誠にありがとうございます。