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はじまり


8月の大きな山と高麗さんから何度もお聞きした8月の最後は、3回のコンサートを含む大遠征のような一週間の旅でした。7月末から8月半ばの苛烈なる日々を経て、このたびの、京都、仙台、盛岡コンサートは、いよいよ時代が動く大きなはじまりと感じました。無事に東京に帰ってくることができ感謝でいっぱいです。見える世界はすっかり変わっています。

「のぞみ」という開演メッセージにあった「願望」の「願」という文字の成り立ちを教えていただき、大自然から内面にはたらくちからがそのまま頭にとおって頭がはたらき実現していく「内面性」という状態を演奏によって経験させていただきました。頭で邪魔ばかりしている自分にとって、気持ちを表し実現していけるプロセスはこんなに充実し、苦しさを上回る楽しいことなんだと知る、あまりにも貴重な経験でした。
昨日の盛岡では銀河鉄道があらわれて大転換の夏を生き延びた私達を「ある究極」にご招待くださいました。凄すぎて言葉になりません。第二部では「完全に一致」して次元は変わり、本当にはじまることを経験させていただきました。

比叡山での高麗さんのマーブリング作業から翌々日には仙台電力ホールのロビーでアイロンがけされ展示されていく展開、高麗さんに賛同してやまない人達の気持ちがひとつになって、世界に運ばれるコレクションが目の前で立ち上がっていく光景に、ロビーを通るたび鳥肌が立ってなりませんでした。

盛岡市民文化ホールの舞台には最高峰のピアノが調律を終えて先生のリハーサルを待っていました。本番に向けてリハーサルと調律を何度も繰り返しながら、ほんのわずかに照明を変えただけでも音が変わってしまう微妙で繊細なベーゼンドルファーのピアノを、「ある究極」をあらわすのだからと、さらに調律し直し、すべてを尽くして先生はコンサートに向かわれました。

大きな8月の総仕上げの一週間をありがとうございました。そして今この、はじまりを、先生、高麗さん、まことにありがとうございます。堤 康晴
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京都コンサートホールにて
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Saint-Sulpice教会にて
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高麗屋にて