はじまり
雪が少し残る仙台は電力ホールまではもう知っている仙台の通りです。
1部では自分の不注意が起こしたことで頭がわさわさ落ち着かなかったですが、先生のピアノの音を無心にお聴きできるように心がけました。
美しく優しい音色は雪がひらひら降ってくるようです。やさしく真綿のような可愛くしずかな雪の花びらを天を仰ぐようにお聴きしていると水の流れになりました。すべてを洗い清める水の流れは身体のなかを流れつづけました。
2部のメッセージをお聴きして、いよいよ来るときが来たと思いました。
ピアノをお聴きしていると、あるとき父の顔が浮かびました。２日目のときの高麗さんの声が聴こえます。父親です。こんなはずではなかったと、先祖からの父の声は、私に受け継がれ、ある時からこんなはずではなかったと私の運命が立ちはだかりました。そのとき、いだきに出逢ったのです。父は私といつも一緒にいてくれましたが、母は幼いときから反発心の強い私をそのまま受け入れ難いので、年中怒られる子どもの頃からの自分を思い返しました。自分自分となる我の強さの元がありました。母を妹とふたりだけで自宅で看取ったとき、その過程はとても辛く悲しく受け入れがたくしんどかったですが、宝物になりました。母は私のことを、昔は悪かったけど、今はいい子になった、世界一と、いのちが消えかかる前に伝えてくれました。
いだきに出逢え、元にあった因子は解かれ、もう何も悔やむことなどないのです。
あとは自分の真だけになりました。
2部では、大好きな深淵なるピアノの音色に出逢い、身体に音が響きつづけ、これからが本番、はじまりです。
仙台に行けて本当によかったです。
ありがとうございます。
