そのまま生きる
今日のコンサートでは、言葉を考えていました。発した本人は悪気が無くても、言われた私にとっては胸にとげのように刺さったまま残ることがあります。以前、亡くなった父が私の事を「傷物」と言いました。それは、私が離婚をした後に、再婚することになった相手の方に、「傷物である娘を貰ってくれてありがとう」と、嬉し涙を流しながら言ったのです。その後、その方とは結婚はしませんでしたが、ずっと「私はいつから傷物になったのだろう」と思っていました。最近では、母が「人間で一番罹ってはいけない病気をしたのだから、自分の身体の事をよく考えて」と言います。「人間で一番罹ってはいけない病気になった私」と考えると、悲しみしかありません。しかも、両親から言われると尚更です。三鷹でのコンサートに身を置き、先生の音と共にいると身体の中心に芯が立ち、その中心は揺るぎない大きな力となって真っ直ぐに伸び、全体と一つに溶け込んでいきます。「人間の生命は宇宙より広い」と先生が仰ったことを、そのまま分かる経験をしました。私は私のまま、そのまま生きます。皆さんと共に先生と一つになる手拍子の中、大きく剥がれ落ちました。ありがとうございます。