こころの中には

どのような瞬間でも自然の中には美しさがいっぱいあります。少し歩くだけで今のこの秋という季節は美しいものだらけです。あまりにも多くて、片づけられないほどの落ち葉が散り敷く参道。銀杏の黄色、柿の葉の赤、欅の茶色と折り重なる姿に思わず写真に撮りたくなります。欅の木肌がところどころぽろりとこぼれた姿は天然のモザイク画のように美しいです。もみじはもちろん、青、黄色、オレンジ、赤と視線を動かすと美しいグラデーションに感動します。まあ、こんなところにと、1本だけ咲いている細い茎の白百合も愛らしい。心動かされる瞬間です。
私は単純なのか、ちょっとしたことでもすぐ嬉しくなります。朝、駅まで向かう道々、4人もの人に、いってらっしゃいと声をかけていただいたことがありました。いつも買い物に行くお店のおばあちゃん、挨拶を交わす横断歩道のおじさんなどなどですが、いってらっしゃいという言葉の温かさに嬉しくなります。心沈んでいるときも、自然の美しさや人の温かさで心を取り戻せます。こうしていろいろなものに助けられ生きているのだなぁとありがたく思います。
そしてこの瞬間も、世界ではまだ戦争があり、災害があります。忘れてはいけないことがたくさんあります。2024年には自然災害により世界で3100億ドルの経済損失が発生したとニュースにありました。ハリケーンや大洪水など、日本もですが、世界中で起こっています。気候変動による異常気象が大きな原因です。そのような状況に対して何ができるのかと思いますが、小さなことでも身近なところからやっていくしかありません。そんなことを考えた一日でした。ありがとうございます。
後藤美香