KEIKO KOMA Webサロン

いのち喜ぶ食事


NPOいのちの訪問看護やデイサービスいのちでお客様と関わらせていただく中で、近年グッと増えてきたことが【認知症の介護】です。
今はメディアでも取り上げられたり、本も沢山出ていますが、日々介護されておられるご家族様にとっては心身の疲労に繋がる程のご苦労があると感じてきました。一緒に暮らすご家族様から見たらデイサービスや看護の訪問で関われる時間はほんの一部。介護が限界に感じられると、ご本人の意思に関わらず施設入所の選択をされる方々も多く、残念な気持ちになることもありました。
認知症介護を難しいと感じるのは知識が不足しているからと感じ、昨年定期的に『認知症の困りごとを予防しよう』というお便りを書かせていただきました。中心は生活の改善と体操などで、特に重要なのが【食】でした。糖化・酸化・炎症についてのお便りで調理法についても少し触れましたが、やっぱり実際に味わって経験しないと実感が沸かないのだろうなぁ〜と感じていました。
デイサービスいのちに通われるお客様のご家族のお気持ちに触れる機会がきっかけとなり、ご家族の気持ちをもっと聞こう!とスタッフ皆で話し、4月に初めて『家族の会』を開催しました。
マーブリング輝く空間には先生の美しい音が流れ、居るだけで心安らぐ場所です。美しい心模様の器で先生特別焙煎珈琲と手作りおやつを召し上がっていただきながら、介護のお困りごとについてお聞きしながら出た意見は『私たちも美味しいお食事を食べてみたい。Instagramでいつも見ていて、ずっと食べてみたいと思っていた』という声が多くあがりました。
実現したいけど先に進まなかった時、克哲さんから『じゃあ、家族の方に食べてもらおうよ』とご提案いただき、キッチンラボからパーソナルヘルスコーチと管理栄養士によるサポートつきで、シェフとパティシエが身体に優しいお料理を作って下さる事になりました。家族会にご参加下さった方々をお誘いし、ご家族の為の第一回リフレッシュ・ランチが実現出来ました。
厳選された食材を最大限に活かす調理法で料理下さり、心模様の美しいお皿でいただく至福のひととき。ご参加下さいましたご家族様も食べすすめていくとお顔がパーっと明るくなったと聞きました。手術されてまだ日が浅い方も少しの量ですが、一口を噛み締めるように味わっておられたそうで、涙滲みます。

皆様がお帰りになられた後、私たちNPOいのちのスタッフにも心のこもったお料理をふるまって下さり、感動の嵐でした。スタッフもキッチンに立ち、一緒に準備させていただく中で、サラダの葉一枚一枚丁寧にチェックし口当たりの悪い部分を取り除いたり、盛り付けギリギリまで適温で保存したり、感動をうむ食事はこのように作って下さっているのかと驚きました。
前回メイラード反応の事も学びましたが、身体に負担のない低温調理で美味しく作っていただく食の大事さを食べて気づくことが出来ました。ソースやドレッシングもシンプルでありながら素材を活かすお味で、全てが美味しく幸せで、お喋りが弾み明るいまん丸な生命になっている体感でした。
野菜の甘さに驚いた重ね煮は、高麗さんのビデオ講演会でもお聞きしましたので家族の夕食として作ってから出掛けました。帰宅すると『ミネラル塩だけで味付けしたと思えない程お野菜が美味しかった』と家族も喜んでいました。克哲さんからは『美味しい食事を楽しめたら、皆明るく元気になる。介護されているご家族だけでなく、他の介護事業所で働く人たちにも食べてもらえば、地域を変えていける』とお話いただき希望いっぱいです。
克哲さん、福島さん、キッチンラボの大野さん、長谷川さん、水巻さん、お昼前から夜遅くまで生命喜ぶお料理を作って下さり、ありがとうございました。
この幸せな経験を活かして参ります。
長崎佐智江

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