ありがとうございます

三鷹公会堂にて長い時間にわたり、「ジェンダーを巡って」の講座をしていただき、ありがとうございます。歴史的な場面に居合わせている緊張感がありました。特に先生からワシーリーグロスマンの「人生と運命」の中で書かれてあります「時間は透明な媒質」についてのお話しをお聞きしている時、すぐには理解できないながらも、わかりたく、息を詰めて聞き入りました。人が亡くなり、時間がスーッと消えていくとの表現には深い悲しみを感じました。人が死んでも時間はずっと変わらずにあるとの表現は、身に染み感じることであります。人間の生命は尊く、一人の人間がこの世に生まれ、生き、死んでいくというかけがいのない人生ですが、人が死んでも時間はずっと変わらずに在るという現実を受け止めると虚しくなっていたことの意味が初めてわかりました。時間に人生を掠奪されているとは身にしみ深くわかるのです。恋が生まれる瞬間は、時間がないとお聞きしました。男女の関係が時間がない関係であればそれは素晴らしいことと考えます。性と食はひとつとのお話しから、楽しく食事ができればいいとお聞きし、時間については恐ろしさを感じていましたが、食事を楽しくいただくことができればよいならよかったと感じました。そして何よりいだき講座にて取り戻していただく母の体内に発生した瞬間の光は時間がないのです。真の自分で生きていきます。

昨夜は、ドイツのメルケル前首相のドキュメンタリーを見ました。東ドイツ出身でベルリンの壁の崩壊を経験し、ドイツで初めて女性で首相になられたお気持ち、志を知り、感動しました。ロシアのプーチン大統領と初めて会談した時、犬が苦手なメイケル首相に、会談場所に犬を放し飼いにし、首相の足元に犬がいる映像が映っていました。私も苦手な動物がいますので、こんなことされたらと想像するだけで、人間としての関係性はとても築けないことの中で国同士の話し合いがなされることにうんざりしてしまいました。東側諸国の民主化運動により自由を勝ち取る歴史に異常に興味を持つことの理由は何かと考えながら夜休みましたがとても眠れるものではありませんでした。出掛けには、プーチン大統領が核についてほのめかしている場面のニュースを見、恐ろしいと感じました。ジェンダーについての講座でも先生は核をチラつかせ人に恐怖を与えることの卑劣さをお話しされましたが、真にと感じます。人を恐怖に陥れることなど強い人間のすることではないと、今までの歴史もこのように生きてきた人間の生き方にも嫌気が差し、本当に生まれ変わりたいと切に願う今となりました。グロスマンの「人間と運命」は当時のソビエト政府にとって最も危険とみなされ今後３年から３００年は公表を禁じられたくらいに、政府にとっては都合が悪いことが書かれていたのだとわかります。今の時を予言しているような内容であると先生からお聞きしました。スターリニズムとナチズムは鏡像関係であり、時間で捉えると同じであったというお話しも身震いしました。全てを分断するとの表現には悪魔を感じました。昨日から、今の時間がなくても太陽の位置により暮らしていくことはできると考えていました。暮らしていく為に作られたとしても、時間には悪魔が介在するようになったとは今日も考えました。色々なお話しをうかがいました。特に今は戦争が起こっていますし、核の恐怖を植え付ける発言も公然となされている時です。いつ何が起こるかわからないからと先生がおっしゃると、身が引き締まります。この状況の中で開催されたジェンダーについての講座です。深く考えることが続きました。知らなければ考えることすらできませんが、先日の三鷹でのコンサートメッセージとコンサートでの経験があり、今日のお話を伺い、今後の先生のコンサートで時間のない世界で生きる生命を経験させていただけますことがありがたくてなりません。時間を忘れて楽しいことといえば、先生のコンサートチケットが飛ぶように売れる時です。その場面がまぶたに浮かび、核に脅されることのない状況をいち早く作っていきたい気持ちが生まれます。どんどん動くことが私にとっての答えです。今日は１回目の時は体がしんどくてなりませんでした。様々な重荷や闇が立ち込めていました。三鷹の地で行っていますが、先生の講座は世界が聞いています。次第に闇がとけ、晴れてきました。体も時間と共に軽く、楽になりました。先生の講座は世界を相手にお話しされていることを実感します。ジェンダー講座は平和の要と見え、今日の日に開催させていただきました。世界へ伝播したと確かにわかる体の状態でした。先生は大変な状態で立ち放しでお話しくださったことに頭が下がります。ありがとうございます。

休憩時に花壇のお花達と語り合えたことは喜びでした。風が伝えてくれる便りも生きる支えとなります。ありがとうございます。